坐骨神経痛がひどくなる場合にはちゃんと理由があります。
坐骨神経痛とは、たとえば椎間板ヘルニアや脊柱管にともなって出るお尻から足にかけての痛みのこと。
そんな痛みがひどくなるなんて誰でも当然イヤですし避けたいことですよね。
しかし実際には、ご本人が望んだわけではもちろんありませんが痛みがひどくなってしまう方がおられます。
ただこういうことは事前に知っておけば避けることができる問題とも言えますよね。
そこで今回は、実際には私がお話を聞いたことがある方の例をあげていきます。そして、なぜ痛みがひどくなったのか?どうすれば良かったのか?などについて解説をしていきますのでぜひご参考ください。
それでは解説を始めますね。
1 痛くなってから運動を始めるとひどくなる
まず最初の例は、坐骨神経痛になってから運動を始めた結果痛みがひどくなった方です。
こういう方、結構多いですね。
もともと運動嫌いで運動不足を自覚している方に多いのがこのケース。
お尻や足に痛みが出て、気になるので整形外科を受診。そして医師から坐骨神経痛と診断される。
この時に「そうか、私は普段から運動不足だ。だからこんな風になってしまったんだ。だったら気持ちを入れ替えて今日から運動しよう」。
と思ってウォーキングや軽いスクワットのような運動を始めてしまう。そして痛みが悪化。
運動でなぜひどくなるのか?
この方のように、運動して痛みがひどくなる方は多いです。でもナンデ?って思いますよね。
これは坐骨神経痛の原因と関係があります。
坐骨神経痛といっても、誰でもかれでも神経が原因ということではありません。そして実は、腰やお尻、足の筋肉が固まってしまった結果痛みが出ている方がかなり多いのが実際。
筋肉に原因があって痛みが出ているというのは、簡単に言うと筋肉がケガをしている状態だと思ってください。
そんなケガをした状態の筋肉でウォーキングやスクワットをするわけです。そうなると当然筋肉に負担がかかります。そして運動を続ければ続けるほど傷口が開くように痛みがひどくなるという流れ。
こう考えると、運動で痛みがひどくなるという理由がご理解いただけたかと思います。
じゃあ安静にしてなければいけない?
運動で痛みがひどくなると言うと、安静にしなきゃいけないのかな?と思う方も多いでしょう。
安静ということについては、激痛で一歩動くのも大変なようなら必要です。というか、安静にせざるを得ませんね。
ですが、痛いけど普通にとりあえずは動ける場合なら、仕事や日常生活で必要な範囲で動くことは構いません。
間違えて欲しくないこと
痛みがある時に間違えて欲しくないことは、鍛えることと治すことは別ということ。
ココを間違ってはいけません。
ですが多くの方が、運動して鍛えれば痛みも治ると思ってしまいがち。ですがそんなことはないのです。
極端な例ですが、骨折した時に運動すれば治るということはないですよね。坐骨神経痛もこれと同じなのです。
だから、必要な範囲で動くことは構わないけれど、治すために運動して鍛えるのはダメということですね。
2 薬を続けて変わらないなら対策を変えないとひどくなる
2人目の例は、薬を飲み続けても痛みが変わらず最終的には痛みがひどくなった方です。
薬を飲み続けていたのに、なんでひどくなるの?って思いますよね。ですがこれにはちゃんと理由があります。
どういうことかと言うと、これも最初の例と同じく坐骨神経痛といっても筋肉に原因があって痛みが出ている場合に起きやすいですね。
筋肉が原因の時に必要なこと
筋肉に原因があって痛みが出ている時に必要なことは、固まって痛みの原因になっている筋肉がゆるむこと。
ですが、良い・悪いの話ではなく残念ながら病院で出してもらえる坐骨神経痛に対しての薬には筋肉をゆるめる作用がもともとありません。
気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、要するに薬を飲み続けても対策にはなっていないということ。
そして、対策になっていないわけですから、痛みの原因である筋肉は悪い状態のまま放置された状態。
となると、何も対策をしてないわけですから時間の経過にともなって痛みもひどくなるということですね。
一定期間飲み続けても変わらないなら
薬を一定期間飲み続けても全く痛みが変わらないなら、坐骨神経痛の対策を変えるのが良いです。
つまり、神経に対しての対策から筋肉への対策に切り替えるということ。そうじゃないと、痛みの根本的な原因をそのままにしてしまうわけですからひどくなりますよね。
そうは言っても何すれば?と思いますよね。
まずは簡単なストレッチが良いですね。固まった筋肉が原因なわけですから、その場合は筋肉がゆるめばいい。
だからストレッチがとりあえず簡単。
具体的なやり方についてはこちらの動画で解説をしています。まずはやり過ぎないように気をつけながら始めてみてください。
3 スポーツを止めないとひどくなる
最後の例は、運動を止めなかったためにひどくなってしまった方です。
ご本人を責めるつもりは全くありません。ですがまあ、これは仕方がないかなと思う例ですね。
どういう方かというと、坐骨神経痛になってしまったのですが痛みが軽かったため趣味のスポーツを止めなかった。
動いてもそんなに痛みがひどくはならなかったんですね。ですが、これは最初だけ。
痛みがあっても今までどおりスポーツを止めなかったため、ある日突然ものすごく痛くなってしまったという流れです。
傷口が広がったため痛みもひどくなった
この方の場合も筋肉に原因がある坐骨神経痛でした。
つまり、先ほども触れましたが筋肉が原因ということは筋肉がケガをしている状態。そして痛みが軽いということは、まだ傷口が小さく浅かったということですね。
そんな状態で大丈夫だろうと思ってスポーツを続けていた結果、傷口がどんどん広がって傷も深くなり痛みが悪化。
本来なら、痛みが軽いうちにスポーツを一時的に休んで対策に専念すれば良かったのです。
でも、好きなことだし、痛みも軽いし、ということで休めなかったんですよね。お気持ちはよく分かりますよ。私もスポーツ好きですから。
でもね、坐骨神経痛がひどくなってしまうと結局スポーツを長く休まなければいけなくなります。そしてご本人も痛みでつらい思いをします。
急がば回れの気持ちで
結果論かもしれませんが、この方も痛みが軽いうちに対策にしっかりとりくんでおけば早く良くなったかもしれません。そしてひどくもならずに済んだかもしれません。
病院へ行くとか、施術を受けるというのは面倒に思うかもしれません。
ですが、結局痛みを放っておくともっと面倒になることが多いのが実際ですよね。なので、ちょっと面倒だなって思っても、ここは急がば回れと考えてまずは対策に専念するのが良いですよ。
最後に
今回は実際に私がお話を聞いた3名の方を紹介しました。いかがだったでしょうか?
誰しも望んで痛みがひどくなるわけではありません。ですが、ひどくなる場合にはちゃんと理由があります。
そしてその理由は多くの場合で難しいものではないのです。事前にしっておけば避けることができるようなことがほとんど。
今、坐骨神経痛でお困りの方、当然ひどくなることなんて望んでいないはず。なので、今回の内容をぜひ覚えておいていただければなと思います。
PS