腰痛が続くので何とかしたいと思っている。こういう方は多いと思います。
そして何とかするためにいわゆるセルフケアに取り組んでいる方も同じように多いのではないでしょうか。
腰痛がある時にセルフケアに取り組むこと自体はとても良いことですね。ですが、セルフケアだからといって何でもかんでも良いわけではありません。また、どういうやり方をするかということも当然ながら重要。
何をどんな風にするかによって腰痛が良い方向に進むこともあれば、望まない方向に進んでしまうことだってあるのです。
もちろん誰しもそんな悪くなることは望んではいません。ですがそういう方が存在しているのも事実なんですね。こういうことは事前にセルフケアに関しての知識があれば避けることができる問題ではないかと思います。
そこで今回は、腰痛になった時にその対策としてやってはいけないことについて解説をしていきますのでぜひご参考いただければと思います。
それでは始めますね。
腰を大きく反らす体操
腰痛になった場合にやってはいけないことの1つ目は腰を大きく反らす体操です。
これは本当に絶対にやってはダメ。誤解のないように先にお伝えしておきますが、腰痛がない健康な状態ならこういった体操をしてもらっても構いません。ですが、腰痛がある時はとにかくダメ。なぜかというと理由はいろいろありますが、腰痛の原因と関係がある理由について解説を続けます。
多くの腰痛は筋肉が原因
腰痛の原因は多くの場合で筋肉にあります。
筋肉は固まってガチガチの状態になってしまうと筋肉そのものが痛みの原因になると思ってください。こういう状態を専門用語になりますが筋膜性疼痛症候群と言います。
腰痛の場合どこの筋肉が原因になることが多いかというと、個人差はもちろんありますがほとんどの方で腰とお尻の筋肉が固まってしまって痛みの原因になっています。
腰とお尻の筋肉が固まって痛みの原因になっている時に腰を大きく反らすとどうなるか?簡単に言うと固まった筋肉をさらに固める結果になると思ってください。1回、2回程度行うだけなら誰でもできるでしょうし痛みが大きく増すことも少ないでしょう。
しかし、この体操を続けて何日も行っていると後々痛みがひどくなることが考えられます。なので、この体操はとにかくやめてください。
この姿勢もダメ
腰を反らす体操は腰痛にとっては良くないことはご理解いただけたかと思います。
腰を反らすということについてもう少し補足として付け加えておきたいことがあります。それはうつ伏せで上半身を少し起こしてスマホを長時間見るという姿勢も腰痛の時にやってはいけない姿勢だと思ってください。
先ほどの体操のように何度も体を起こす動作をくり返すわけではありません。ですが、上記の写真のような姿勢でスマホを長時間見続けるということは、軽くとはいえ長時間腰を反らし続けていることになります。
ですからこの姿勢も良くないということ。スマホを見るのはもちろん構いませんよ。ですが、腰痛がある時はこういう姿勢で長時間見るのはやめましょうね。
痛くなってから始める筋トレ
腰痛になった場合にやってはいけないことの2つ目は痛くなってから始める筋トレです。
筋トレ自体は体にとっては良いことです。ですが、腰痛になってから始めるものではありません。腰痛のない健康な時にやるからこそ意味があります。痛くなってから始めるのはセルフケアではありません。
筋トレの目的は何か?
筋トレの目的ってそもそも何でしょうか?筋肉の量を増やしたり、筋力をアップさせるなどでしょう。そしてその結果として広く言うと体力を向上させることでしょうか。
つまり、痛みを治すためにするものではありませんよね。あえて腰痛に関連して言うなら、腰痛のない健康な状態の時に取り組むことで筋力をつけ腰痛にならないようにするということとなります。
ですから、痛くなってから始める筋トレはそもそも言い方が悪いですが意味がないのです。それに痛みがある時に腹筋やさらには背筋、その他の筋トレをするというのは痛みの原因になっている筋肉にとっては負担が増えるということになります。
筋トレをするなら腰痛が良くなってから
先ほども触れましたが筋トレ自体は良いことですよ。ですが、腰痛になってから始めるのはやっぱりオカシイです。なので取り組むのであれば、ちゃんと腰痛が良くなってからが良いですね。
昔から腰痛になったら腹筋・背筋でもすればということが言われます。でもこれは特に根拠がないことですよね。なのでまずは腰痛を良くすること。そして良くなってから取り組むのが良いですね。
腰痛を治すために始めるウォーキング
腰痛になった場合にやってはいけないことの3つ目は腰痛を治すために始めるウォーキングです。
これも良くないですね。何となく良さそうなイメージがあるのは分かります。ですが、先ほどの筋トレと同じで腰痛になってから始めるものではないのです。
ウォーキングは軽い運動だけど
ウォーキングはそれほどハードに体を動かすわけではありません。なのでやろうと思えばできると思います。だからといって腰痛を治すために続けているとやはり腰やお尻の筋肉にとっては負担です。
なので続けているとやはり筋肉が疲労することは間違いありません。そしてさらに言うと、ウォーキングをしてそのままで終わってしまう方がほとんどではないでしょうか?100歩譲ってウォーキングはOKだとしても、終わったらストレッチやマッサージで必ず筋肉の手入れをしなければいけません。
軽い運動で続けることができてしまう。だからこそ余計に危ない。また、少々痛くても我慢して歩かなければと思って歩き続けて痛みがひどくなり痛みがひどくなった方もいます。なので、やはりまずは痛みを良くすることが優先なのです。取り組むのであれば腰痛が良くなってからが良いですね。
安静にしなければいけないのか?
ウォーキングは良くないという話をすると必ず出てくるのが安静にしなければいけないのかというご質問。確かにそう思ってしまいますよね。ですが、安静にする必要はありません。
もちろん激痛なら安静も必要でしょう。しかし、腰痛ではあるけれど仕事や日常生活はとりあえず大丈夫という状態なら安静は必要ありません。
仕事や日常生活の中で必要な時に歩くことは構わないのです。ダメなのは時間を作って痛みを治す目的でウォーキングに取り組むということ。これはやる必要がないと言ったほうが正確ですかね。
安静にする必要は基本的に激痛でなければありません。でも、腰痛を治すためにウォーキングをするものでもないのです。この違いをご理解いただければと思います。
セルフケアとしては何が良いのか?
腰痛のセルフケアとして何となく良さそうなものが実はやってはいけないことの場合は多いですね。じゃあいったい何をすれば良いのかなってなりますよね。
腰痛に関してはもちろん原因にもよりますが、今回解説したように筋肉が固まってしまった結果として痛みが出ているのならやはりストレッチから始めるのが一番良いです。もちろん、力まかせに無理矢理伸ばしたり、グイグイ反動をつけたり、長時間やり過ぎるというのはダメですよ。
優しく丁寧に、心地よく感じる程度に伸ばす。時間はちょっと物足りないかなって思うくらい。それくらいから始めるストレッチがおすすめです。
腰痛のストレッチといってもいろいろなやり方があります。その中でも簡単にできる方法がありますので紹介しますのでご参考くださいね。
最後に
腰痛のセルフケアとしてやってはいけないことを3つ紹介しました。どれも良さそうに思えますよね。ですが、筋肉にとっては負担になってしまうのです。だからやってはいけない。そしてまずは筋肉の状態を良くするために最後に紹介したストレッチから始めてもらえればと思います。