膝の内側の痛みがつらい!鵞足炎の原因と対処法を分かりやすく解説

膝の内側の痛みがつらい!鵞足炎の原因と対処法を分かりやすく解説
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膝の内側の痛みがあり歩いたり曲げ伸しがつらいけど、痛み止めを飲んでも変わらない。

こんな状態で膝の内側の痛みをあきらめてしまっていませんか?こういう場合、原因は鵞足炎やその他の症状が考えられます。さらに、症状に対して適切な対処をすれば歩いたり曲げ伸しも大丈夫になります。

今回は膝の内側の痛みはなぜ起きるのか?そして、症状として鵞足炎やその他の場合にはどういった対処法があるのか?についてまとめました。

1 膝の内側の痛みは鵞足炎が原因

膝の内側の痛みの原因は鵞足炎

歩いたり、階段の昇降時、その他膝を曲げ伸しする時に膝の内側の痛みがつらいという場合、原因として考えられる症状の1つに鵞足炎があります。

まずはこの鵞足炎について詳しく解説していきます。

1-1 鵞足炎(がそくえん)とは?

鵞足炎とは膝の内側にある鵞足と呼ばれる部分が炎症を起こし、その結果痛みが出ている症状のことを言います。

1-2 なぜ鵞足という名前が付いているの?

写真をご覧下さい。

鵞足

右膝の内側の写真です。

写真に赤い3本の印をつけているのがお分かりでしょうか。この部分を鵞足と言います。分かりやすくするため3本の線の間隔はやや広めにしてありますが、実際にはこの部分は3つの筋肉で構成されています。

この3本の印が鵞鳥(ガチョウ)の足のように見えることから鵞足という名前がつけられています。

そして、鵞足部分で炎症が起きている症状であるということから鵞足炎と呼ばれるようになったということですね。

1-3 鵞足は3つの筋肉で構成されている

先ほども少し触れましたが、膝の内側にある鵞足は3つの筋肉で構成されています。

  1. 縫工筋(ほうこうきん)
  2. 半腱様筋(はんけんようきん)
  3. 薄筋(はっきん)

この3つの筋肉の主な働きは、膝の関節を曲げるということにあります。

1-4 鵞足炎になりやすい人はどんな人?

鵞足炎になりやすいのはどういう人かの例を挙げてみます。

  • 特に膝をよく使うスポーツをしている人(ランナーやジャンプ系の競技など)
  • X脚の人
  • 仕事で立ったままや膝に負担がかかる状態の多い人
  • 膝が内側に入る傾向の強い人

他にも考えられる例は多くありますが、基本的には膝に負担がかかることが多い方が鵞足炎になりやすいです。

1-5 X脚について

写真をご覧下さい。

アライメント

骨模型の左足の骨盤から膝の内側にかけて赤い線を引いています。

このラインの角度がさらに内側に入っている状態の方がいわゆるX脚です。そもそも人の骨の構造は膝がやや内側になるように出来ていますが、それが強い状態がX脚です。

そのため、当然膝の内側への負担は強くなるため結果として鵞足炎にもなりやすいということですね。

1-6 鵞足炎になってしまう理由

鵞足炎になってしまう理由についてお伝えしていきます。

ここまでに解説してきたように、膝の内側の筋肉に負担がかかりやすいスポーツや仕事をしているとか、X脚などの場合が鵞足炎になりやすいということはお伝えしました。

つまり、鵞足炎の原因は膝の内側にある筋肉に負担がかかりすぎているからということが言えます。

また、実際には鵞足炎の状態でも鵞足を構成する筋肉だけではなく、膝周りのその他の筋肉や靱帯も膝の内側の痛みの原因になっていることも多いです。

  • 内側広筋
  • 大腿直筋
  • 膝蓋靱帯

例えばこれらの筋肉や靱帯が固まってしまうことで膝の内側の鵞足部分に痛みを出すことも多くあるのです。

1-7 筋肉が固まると痛むのはなぜ?

筋肉は脳からの命令によって収縮したり元の状態に戻ったりします。

ですが、鵞足炎の場合ですと膝の内側の筋肉に負担が頻繁にかかることで疲労がたまり、その結果柔軟性を失ってしまいます。

柔軟性を失った筋肉というのは古い輪ゴムのようなイメージだと思って下さい。つまり、十分に伸び縮みしない訳ですね。

筋肉が古い輪ゴムのような状態になってしまうと柔軟性を失い、そして表面から触ると肩こりのようにコリコリと固まった状態になります。

こういった柔軟性を失った状態の筋肉を動かしたり体重を乗せたりすると痛みが出るということになります。

2 鵞足炎以外に考えられる膝の内側が痛む時の原因

膝の内側の痛みを引き起こすのは鵞足炎だけとは限りません。ここからは、鵞足炎以外に考えられる膝の内側の痛みを引き起こす原因について解説していきます。

2-1 捻挫

内側側副靱帯

鵞足炎以外で膝の内側の痛みを引き起こす原因の1つに捻挫があります。

上の写真で矢印の先にあるのは内側側副靱帯(ないそくそくふくじんたい)と呼ばれる膝と膝の関節にある靱帯です。

この内側側副靱帯は膝にある靱帯の中でも捻挫を起こしやすい部分です。

例えばサッカーのような競技で膝を捻ってしまうとか、アメフトのような競技で他の選手とぶつかって接触した際に膝を捻ってしまうなどの場合に捻挫を起こしやすいです。

2-2 変形性膝関節症

変形性膝関節症になると痛みが膝の内側に出る傾向が多くあります。

変形性というくらいですから、なりやすいのは中高年に多いと言えます。ただ、実際には膝の関節が変形しているとか軟骨がすり減っているという場合でも膝周囲の筋肉が原因のことが多くあります。

2-3 棚障害(たなしょうがい)/棚症候群

棚障害というのは膝の関節の中にあるひだ状の”棚”と呼ばれる部分が炎症を起こして腫れたり痛みが出る状態のことを言います。

膝を曲げ伸しする時に、引っかかる感じがするとか、パキパキと音がするという場合は棚障害(棚症候群)が疑われます。

2-4 内側半月板損傷

半月板損傷という言葉は、テレビでスポーツ中継やオリンピック中継などを見ている時に聞いたことがあるという方も多いかもしれません。

実際、サッカーや柔道などの選手が試合中に半月板損傷をしてしまうことがあります。

では、この半月板損傷とは何かというと、膝の関節の中でクッションの役割をしているのが半月板で、その半月板がスポーツ中の外力などにより損傷してしまう状態のことを言います。

2-5 トリガーポイントが原因の筋筋膜性疼痛

膝の内側が痛む鵞足炎は、鵞足を構成する3つの筋肉が原因ということはすでにお伝えしました。

また、鵞足部分に限らず膝周りの筋肉が原因で膝の内側に痛みが出ることがあるということもお伝えしました。

こういった、鵞足部分以外の筋肉が原因で膝の内側が痛む状態を関連痛(放散痛)と言います。

筋肉が固まってしまうとその筋肉にはトリガーポイントと呼ばれる痛みの元になる部分が形成されてしまいます。

そして、膝を曲げたり伸ばしたりなどの動作に伴ってこのトリガーポイントが刺激されるため鵞足から離れた部分にある筋肉が原因で膝の内側に痛みが出るようになるのです。

こういった筋肉に出来たトリガーポイントが原因の痛みを筋筋膜性疼痛と言います。

3 鵞足炎の対処法

ここからは、膝の内側の痛みで原因が鵞足炎の場合の対処法についてお伝えしていきます。

3-1 鵞足炎かなと思ったら何科を受診すればいい?

病院

膝の内側が痛くて、もしかしたら鵞足炎かな?と思った場合はまず整形外科を受診して下さい。

軽い痛みでこれくらいなら大丈夫だろうと思うような場合でも、早めに受診してレントゲンや必要ならMRIの検査等を受けた方が良いですね。

特に捻って痛めて、腫れたり熱感があるような場合は出来るだけ早く整形外科を受診しましょう。

3-2 病院での鵞足炎の治療

鵞足炎かなと思ったら整形外科を受診するのが良いです。では、実際整形外科では鵞足炎に対してどういう治療をしているのか一般的なケースを紹介します。

  • 消炎鎮痛剤や湿布の処方(熱感がある場合)
  • マッサージやストレッチ
  • 足底板(インソール)の作成
  • 温熱療法(炎症が治まっている場合)
  • 電気や超音波の治療

鵞足炎による膝の内側の痛みの状態にもよりますが、整形外科で主に行われる鵞足炎の治療はこういった場合が多いです。

3-3 トリガーポイント療法による鵞足炎の施術

トリガーポイント鍼療法

膝の内側の痛みは鵞足を構成する筋肉だけではなく、その他膝周りの筋肉も固まってしまったことが原因のこともあるということはすでにお伝えしました。

こういった筋肉が固まった結果トリガーポイントという痛みの元が筋肉に形成された場合は、筋肉に鍼をするトリガーポイント鍼療法という方法も対処法の1つにあります。

具体的にトリガーポイント鍼療法の施術をする部分を写真で紹介します。

鵞足炎

膝を上から見た写真です。

右膝の周囲に赤い丸で4カ所印をつけています。この印の部分が主に膝の内側が痛む場合に原因となるトリガーポイントが形成されやすい筋肉です。

トリガーポイントを施術することで筋肉が緩み元の状態に戻れば筋肉は柔軟性を取り戻します。

その結果、膝を使っても鵞足部分が気にならなくなるのです。

4 鵞足炎で膝の内側が痛む時のセルフケア

鵞足炎になってしまい、膝の内側が痛む場合にどういうセルフケアをすれば良いのかについて解説します。

4-1 膝周りの筋肉のストレッチ

鵞足炎で膝の内側が痛む時のセルフケアとして、太ももやふくらはぎ、その他腰やお尻の筋肉のストレッチは有効です。

ただし、反動や勢いをつけてグイグイと行ったり、長時間やりすぎるのは良くありませんので気を付けて下さい。

4-2 アイシング

スポーツの直後などに膝の内側が痛む場合はアイシングが良いです。

ただ、アイシングの目的は上がった熱を下げることにありますので、長時間冷やしすぎないように気を付けて下さいね。

スポーツの後はアイシングをした方が良いイメージがあるかと思います。ですが、鵞足炎と言っても炎症が起きていなければアイシングは不要です。

炎症が起きているかどうかは、安静時にズキズキと疼くような痛みがあるなら炎症があると考えられます。

4-3 湿布

鵞足部を中心とした膝の内側に痛みがある場合、湿布を貼ることもセルフケアになります。

就寝時だけ貼るということでも構いません。かぶれやすい方は気を付けて下さいね。

4-4 テーピング

テーピングはセルフケアというより予防に近いかもしれませんが鵞足炎で膝の内側が痛む場合には良い場合もあります。

湿布と同様かぶれやすい方には向かないですが、スポーツをする方は動いている時だけでもテーピングをするという方法でも良いでしょう。

4-5 サポーター

鵞足炎で膝の内側が痛む場合、いわゆる膝のサポーターをするという方法もあります。

ただ、サポーターをして動くのが少しでも楽になるのなら着けた方が良いですが何も変わらないのならむしろサポーターはしない方が良いでしょう。

4-6 インソール

鵞足炎で膝の内側が痛む時にインソールという方法もあります。

ただし、インソールを使うことで他の部分に痛みが出ることもあります。

ですから、インソールを使って膝の内側の痛みが軽くなるなら使用しても構いませんが、何も変わらないのなら使用しない方が良いですね。

また、楽になる場合でも症状が軽くなったら出来るだけ早い段階で外しましょう。

まとめ

  • 膝の内側が痛む場合に考えられる原因には鵞足炎という症状がある
  • 鵞足炎以外にも膝の内側の痛みの原因になる症状はあるが、筋肉に出来たトリガーポイントが原因の筋筋膜性疼痛のことが多い
  • 鵞足炎かなと思ったらまずは整形外科を受診することが大事。対策としては病院のリハビリやトリガーポイント鍼療法などがある

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