腰痛があり、病院でレントゲンを撮ってもらったら異常なし。
そして、原因不明とされてしまう。異常がないと言われても、痛いものは痛い。そして、異常がなくても、この痛みを何とかして欲しい。
こうなると、原因不明ということに対する不安と、痛みをどうすれば良いのかということに対しても不安になると思います。
ただ、レントゲンで異常がない場合でも、腰痛の原因は決して原因不明ではありません。そして、その場合の対策もあるのです。
レントゲンで異常なしと言われた場合の腰痛の原因、そして、なぜ異常がないのに痛いのか?そして対策は?などについて解説をしています。
腰痛でレントゲンは異常なしと言われた方は続きをどうぞ。
1 腰痛でレントゲンが異常なしになる理由

腰痛があり、レントゲンを撮ってもらったら異常なしと言われた。そうなる理由は簡単で、痛みの原因が固まった筋肉にあるからです。
筋肉は固まってしまうと痛みの原因になります。そして、当たり前と言えば当たり前のことですが、レントゲンでは筋肉が固まっているかどうかは分かりません。
そのため、腰痛はあるけれど、レントゲンは異常なしという状態になるのです。シンプルですよね。
2 いろいろある腰痛の原因

腰痛と言っても、実はその原因はいろいろあります。どういうことかというと、腰が痛く感じる場合に、その痛みの元になっている要素が複数あるということ。
そのため、レントゲンで分かる腰痛の原因もあれば、レントゲンでは分からない腰痛の原因もあるということですね。レントゲンで分かるのは、背骨や骨盤といった骨の状態。
ですから、それ以外の筋肉、神経、炎症、内臓に痛みの原因がある場合は、他の検査が必要ということになります。
3 炎症が原因の腰痛について

腰痛の原因の1つに、炎症が起きているため痛みが出ているということがあります。この炎症が原因の場合も、レントゲンではもちろん分かりません。
では、炎症が原因の場合はどうやって分かるのか?というと、その時の状態での判断になります。安静にしていてもズキズキと疼くようなら、炎症による痛みの可能性が高いです。
そして、炎症が原因の腰痛に対して必要なのは消炎鎮痛剤。病院でロキソニンを処方されることがありますが、これは、お医者さんが炎症による痛みと判断したためです。
痛み止めは飲みたくないと思う方は多いです。ですが、炎症による痛みがある場合は、必要だから先生が処方してくださっているということなのです。
4 筋肉が原因の腰痛について
腰痛の原因として、炎症による場合と同じく多いのが筋肉です。筋肉は固まってしまうと痛みの原因なります。そして、冒頭でも解説したようにレントゲンでは分かりません。
ではどの辺りの筋肉が原因になりやすいかを写真で紹介します。写真をご覧ください。

腰だけではなくお尻の筋肉も原因になりやすい
右の腰が痛む場合の例です。腰とお尻にバツ印を付けています。筋肉が原因の腰痛の場合、このように腰だけではなくお尻の筋肉も原因になっていることが多々あります。
体を反らすと腰が痛いとか、顔を洗う時に前屈みになると腰が痛い。さらには、普段からお尻のポケットの高さ辺りをトントン叩きたくなる。そんな場合は筋肉が原因と考えられます。
5 筋肉が原因の腰痛はどうすれば良いのか?
固まってしまった筋肉に原因がある腰痛は、どういうことをすれば良いのか?についてです。
筋肉が固まってしまったことによる痛みは、消炎鎮痛剤では治まりません。ですから、痛み止めや湿布では効果は期待できないでしょう。
では、どうすれば良いのか?というと対策はシンプル。固まったことで痛みが出ているなら、それらがゆるめば良いということになります。具体的な方法を続いて紹介します。
6 固まった筋肉が原因の腰痛対策
固まった筋肉が原因で腰痛が起きている。その場合の具体的な対策です。
6-1 やってはいけないこと

まず、固まった筋肉が原因の腰痛でやってはいけないことから説明します。それは、鍛えて治そうとすること。
筋肉が原因なら、鍛えれば良いのでは?と思う方は多いです。また、普段は運動しないけれど、痛くなってから運動を始めようとしてしまう方も同様。
ですが、筋肉が疲労した結果固まって痛みが出ているわけですから、鍛えるとか運動して治そうとするのは控えてください。
6-2 伸ばしてゆるめる
固まった筋肉が原因の痛みは、その筋肉がゆるめばOKです。そのための方法の1つに、腰やお尻の筋肉を伸ばすということがあります。
いわゆるストレッチですね。簡単なやり方を1つ紹介します。右の腰とお尻を伸ばす方法です。左を伸ばしたい方は左側で行ってくださいね。
- 右の足首を左の膝の上に乗せます
- その状態からゆっくり前にかがみます

1 足首を膝に乗せる

2 ゆっくりと前にかがむ
この方法なら、簡単に腰とお尻を伸ばすことができます。また、椅子があればどこでもできるというメリットもあります。
簡単で取り組みやすい方法ですが、痛みを我慢しながら無理矢理伸ばすようなやり方はしないでくださいね。
6-3 気になる部分をマッサージ

筋肉が原因の痛みに対しては、その部分をマッサージするという方法もあります。
テニスボールを使う方が多いですが、テニスボールでは柔らかすぎると感じる方には写真のようなボールもあります。こちらなら、テニスボールよりもしっかりとした刺激を与えることが可能。
ただし、ストレッチと同様にやり過ぎないように気をつけてくださいね。やり過ぎると後から痛みが増すことがあるので気をつけてください。
7 筋肉が原因ならこういう方法もある

腰痛でレントゲンを撮ったけれど異常なし。そんな場合は、固まった筋肉が原因ということを解説しました。そして、固まった筋肉が原因なら、そこへ鍼の施術をするという方法もあります。
トリガーポイント鍼療法という施術では、固まって痛みの原因になっている筋肉へ直接施術をします。鍼ですから、表面の筋肉も深部の筋肉も施術が可能。
レントゲンで異常なし、でも立ち上がる時や前かがみが痛い。そんな時は筋肉が原因なので、トリガーポイント鍼療法での施術が可能です。
腰痛にトリガーポイント鍼療法をする理由や施術などの解説8項目
8 レントゲンで異常なしと言われて不安な方へ
腰痛があり病院に行ったのに、レントゲンは異常なしなので原因不明。こう言われると不安になりますよね。
ただ、なぜ痛いのに原因不明になるかは今回解説したとおりです。何でも骨だけが原因ではありません。そして、筋肉や炎症などが原因の腰痛は、レントゲンでは分からないのです。
筋肉が原因の腰痛は、筋肉がひどい肩こりのように固まってしまっただけのこと。ですから、筋肉の病気ということではありません。疲労の蓄積ということですね。
ですから、ある程度までならセルフケアも可能です。そして、筋肉が原因の痛みに対しての施術もあるのです。
レントゲンで異常なしの場合でも、筋肉が原因なら当然分からないということを知ってもらえればと思います。
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まとめ
- 腰痛でレントゲンを撮っても異常なしの場合、痛みの原因が背骨や骨盤ではなく固まった筋肉にあると言える
- 固まった筋肉が原因で痛みが出ている場合は、当然レントゲンでは分からない。また、筋肉以外でも炎症や内臓が原因の腰痛もありレントゲンでは分からない
- 筋肉が原因の腰痛ならその筋肉が固まった状態からゆるんで元に戻れば良い