腰のヘルニアでよくある症状と症状別の対策や手術が必要な場合を解説

腰痛
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腰のヘルニアにはいろいろな症状があります。

腰の骨と骨の間にある椎間板と呼ばれる部分が飛び出した状態をヘルニアと言いますが、具体的な症状と言われてもよく分かりませんよね。

ただ、さまざまな症状が見られる腰のヘルニアですが、実は症状によって原因が異なります。

そして原因が異なるということは対策もいろいろあるということになります。

つまり、腰のヘルニアの症状を知れば、必要な対策も分かってくるということですね。

ヘルニア=手術と思ってしまうかもしれませんが、実際には手術以外にも腰のヘルニアの症状に対してできることはたくさんあります。

今回は、腰のヘルニアになるとどういった症状が見られるのか?そして症状に応じた対策や手術が必要な場合などについてわかりやすく解説します。

1 腰のヘルニアになったらこんな症状が見られる

腰

腰のヘルニアになるとさまざまな症状が見られるようになります。

どういった症状が見られるのか?また軽度と重度ではどのような違いがあるのか?などについて解説します。

1-1 腰のヘルニアの症状:痛み

腰のヘルニアの症状で多くの方に見られるのが痛みです。軽い痛みの場合もあれば、歩くのも困難になるくらいの強い痛みの場合もあります。

ズキズキと疼くような痛みや、ギューッと締め付けられるような坐骨神経痛の痛みとして出ることもあります。

1-1-1 痛みが出やすい部分はどこか?

腰のヘルニアで痛みが出やすいのは腰、お尻、太ももの裏、ふくらはぎ(外側)、足首、くるぶし周囲などです。

写真をご覧下さい。

腰のヘルニアで痛みの出やすい部分1

腰、お尻、太ももの裏、ふくらはぎに痛みが出やすい

腰のヘルニアで痛みの出やすい部分2

股関節周り、すね、足首に痛みが出やすい

2枚の写真それぞれにバツ印を付けています。

このバツ印の部分が腰のヘルニアになった場合に痛みが出やすい部分です。

1-1-2 どんな時に痛みが出やすいのか?

腰のヘルニアの症状で痛みが出やすいのはどういう時かを挙げてみます。

※個人差がありますので、痛みの出る時に違いがありますが予めご了承下さい。また、腰のヘルニアになっていても痛みがない方もおられます。

  • 朝起きた時
  • 顔を洗おうとして前かがみになった時
  • 靴下を履こうとした時
  • 歩いている時
  • 長時間立ったままや座ったままの時
  • イスから立ち上がろうとした時
  • 寝返りをした時や就寝中

他にもありますが、比較的多いのはこういった状況です。

1-2 腰のヘルニアの症状:しびれ

腰のヘルニアの症状で痛みと同じくらい多くの方に見られるのがしびれです。

ビリビリと電気がはしるような強いしびれの場合や、ジンジンと軽くしびれる場合もあります。

1-2-1 しびれが出やすい部分はどこか?

腰のヘルニアでしびれが出やすいのは太ももの裏、ふくらはぎ、すね、足の甲、つま先(特に親指)、足の裏などです。

写真をご覧下さい。

腰のヘルニアでしびれの出やすい部分1

太ももの裏、ふくらはぎ、足の裏にしびれが出やすい

腰のヘルニアでしびれの出やすい部分2

すね、足の甲、つま先(特に親指)にしびれが出やすい

2枚の写真それぞれにバツ印を付けています。

このバツ印の部分が腰のヘルニアになった場合にしびれが出やすい部分です。

1-1-2 どんな時にしびれが出やすいのか?

腰のヘルニアの症状でしびれが出やすいのはどういう時かを挙げてみます。

※個人差がありますので、しびれの出る時に違いがありますが予めご了承下さい。また、腰のヘルニアになっていてもしびれがない方もおられます。

  • 立ち仕事で立っている時間が続く時
  • デスクワークで長時間座ったままでいる時
  • 立ち上がる瞬間
  • 腰を反らした時
  • 足を組んで座っている時
  • あぐらをかいて座っている時
  • 歩いているとだんだんしびれてくる

他にもありますが、比較的多いのはこういった状況です。常にしびれた感じがするという方も多くおられます。

1-3 腰のヘルニアの症状:筋力低下や足のだるさ

腰のヘルニアになると、筋力低下や足のだるさも症状として出てくる場合があります。

1-3-1 筋力低下について

筋力低下というのは次のような状態です。

  • 何となく足に力が入りにくい
  • 足の指を起こしにくい

足に力が入らないのではなく、何となく入りにくい感じがするという状態です。そして、場合によっては足の親指に多いですが、起こしづらい状態になることもあります。

これも全く足の親指を起こせないのではなく、正常な足と比べると半分程度しか起こせないという状態になることがあります。

また、足に脱力感があるため、階段で力が抜けしていまい膝から崩れそうになることもあります。

1-3-2 足のだるさについて

足のだるさは文字通りの症状ですが、膝の裏やふくらはぎの外側、すねといった部分がだるいとか重だるく感じるようになります。

ドーンとした足のだるさのため、さすったり、叩きたくなってしまうという方もおられます。

1-4 腰のヘルニアの症状:感覚異常・感覚障害

腰のヘルニアで感覚異常という症状があります。

1-4-1 感覚異常

これは、例えば痛みやしびれなどの症状がある足を自分の手で触った時に、正常な足と比べると皮膚の感覚が鈍く感じる症状です。

皮膚が厚くなったような感じがするとか、足の裏に感覚異常が起こると常にスリッパを履いているような感じがすると表現する方もおられます。

1-4-2 感覚障害

感覚障害というのは、冷たいとか熱いといった感覚が分かりにくくなることです。

例えば、痛みやしびれがある側の足にシャワーでお湯を当てても温度が分かりにくいという症状です。

1-5 腰のヘルニアの症状:麻痺

腰のヘルニアで麻痺が出る場合はかなり重症のケースです。腰のヘルニアで麻痺が出る症状の事を馬尾症候群(ばびしょうこうぐん)と言います。

麻痺の症状とは、例えば運動神経が麻痺した場合は足に力が入らなくなったり動かせなくなることもあります。

また、足の親指を反らすことが全く出来なるというケースもあります。

感覚が麻痺してしまう場合もあります。

1-6 腰のヘルニアの症状:膀胱直腸障害

麻痺と同じく膀胱直腸障害もかなり重度のヘルニアで見られる症状です。どういう症状かというと、簡単に言うと排尿や排便が障害されてしまう状態です。

膀胱直腸障害も先ほどの麻痺と同様に馬尾症候群で見られる症状です。

例えば、尿意があるのでトイレに行っても全く出ない、出せないといった状態で尿閉といいます。また、頻尿や尿失禁しまう場合もあります。

また、排便も障害されるためいわゆる便秘のような状態になることもあります。

2 腰のヘルニアの症状で考えられる2つの原因

原因は2つ

腰のヘルニアで見られるさまざまな症状には、実は複数の原因が考えられます。

どのような原因があり、そしてどういった症状を出すのかについてそれぞれ解説していきます。

2-1 腰のヘルニアの症状の元になる2つの原因

腰のヘルニアの症状には、主に2つの原因があります。それは次の2つ。

  1. 神経圧迫
  2. 筋肉にできたトリガーポイント

それぞれについて詳しく解説していきます。

2-2 神経圧迫

腰のヘルニアの症状は神経圧迫が原因と思う方は多いと思います。

確かに神経圧迫原因の場合もあるのですが、実際にはそれほど多くありません。

神経圧迫が原因の症状は何かというと次の2つです。

  • 麻痺
  • 膀胱直腸障害

本当に神経圧迫が原因ならこれらの重篤な症状が出ます。そしてこれらは馬尾神経(ばびしんけい)という腰の神経の束が圧迫される時に起こる症状です。

意外に思われるかもしれませんが、神経圧迫が原因の症状は少ないのです。

2-3 筋肉にできたトリガーポイント

トリガーポイントというのは、筋肉が固まってしまうことで筋肉の表面(筋膜)にできる痛みの元になる部分のことです。

2-3-1 筋肉が原因の痛みについて

筋肉が肩こりの何倍もひどい状態のように固まってしまうと強烈な痛みの原因になります。

例えば、腰のヘルニアで歩いていると痛くなるとか、立ち上がる瞬間が痛いといった動作に伴う痛みは筋肉にできたトリガーポイントが原因の痛みです。

そして、こういった筋肉にできたトリガーポイントが原因の痛みを筋膜性疼痛症候群と言います。

さらに、筋肉にできたトリガーポイントは痛みの原因だけではなく、腰のヘルニア特有の症状の原因になります。

  • しびれ
  • 筋力低下やだるさ
  • 感覚異常や感覚障害

これらの症状も筋肉が原因で出ることは非常に多くあります。

2-3-2 神経圧迫の状態になっていても筋肉が原因のことが多い

腰のヘルニアの痛みなどの症状が筋肉が原因と言われてもよく分からないし本当かなと思う方は多いでしょう。

病院でMRIの検査を受け、担当の医師から画像を見せてもらって説明をうけた方も多いと思います。

そして、画像を見ると神経が圧迫されている状態をちゃんと確認したという方も同様かと思います。

MRIの画像で神経圧迫の状態になっていればそれは事実です。ですが、神経圧迫の状態になっているからといって必ずしもそれが原因とは限りません。

神経圧迫の状態になっているだけで、原因は筋肉にできたトリガーポイントの場合の方が圧倒的に多いのです。

こちらもあわせてどうぞ。

腰椎椎間板ヘルニアの原因は何?原因や痛みのしくみを徹底解説

3 症状別の腰のヘルニア対策

腰のヘルニアの症状とその原因は複数あります。そしてそれぞれ対策が異なりますので1つずつ解説していきます。

3-1 神経圧迫が原因の症状

腰のヘルニアの手術

神経圧迫が原因の症状は、麻痺と膀胱直腸障害です。

これらは馬尾症候群と呼ばれ、この症状が出た場合は手術が必要な場合がほとんどです。そして、緊急手術が必要な場合もあります。

症状の状況にもよるとは思いますが、麻痺や膀胱直腸障害が出てしまい医師から手術の話が出たら手術を受けるべきです。

手術に抵抗があるのは分かりますが、これらの症状の場合は手術をしないとひどい後遺症が残ってしまうこともあるからです。

3-2 筋肉にできたトリガーポイントが原因の症状

トリガーポイント鍼療法

筋肉にできたトリガーポイントが原因の症状は複数あります。

  • 痛み
  • しびれ
  • 筋力低下やだるさ
  • 感覚異常や感覚障害

腰のヘルニアでほとんどの方に見られるこれらの症状は、実は神経圧迫ではなく筋肉が固まってしまったことが原因です。

腰、お尻、股関節周りの筋肉が固まってしまいトリガーポイントが形成されるとこれらの症状が出るようになるのです。

3-3-1 トリガーポイント鍼療法

筋肉が固まったことでトリガーポイントが形成されたことによる痛みやしびれなどの症状を筋膜性疼痛症候群と言います。

こういった筋肉が原因の症状には、筋肉に対しての施術が必要です。その方法の1つが筋肉に鍼をするトリガーポイント鍼療法です。

鍼というとツボのイメージがあると思います。ですが、トリガーポイント鍼療法では筋肉に鍼の施術をします。

トリガーポイントと呼ばれる痛みやしびれ、その他腰のヘルニアの症状の元になっている部分を鍼の刺激を与えます。

そうすることで固まった筋肉を元の状態に戻し、体も元どおり健康な状態になるよう施術を進めていく方法です。

3-3-2 保温

腰のヘルニアで痛みやしびれの症状がある場合でも、お風呂上りは少し楽だということがる方はいるのではないでしょうか。

これは、温まることで固まった筋肉が少し緩んだためです。

温まることで痛みが増すようなら炎症があるため保温は控えるべきです。ですが、楽になるなら湯船につかって温まるようにしてみて下さい。

ちなみに、MRIの画像で神経圧迫になっていたとしても、体が温まったからといって神経圧迫がなくなるわけではありませんよね。

このことからも、神経圧迫の状態になっているだけのことが多くあるということが言えるのです。

3-3-3 マッサージやストレッチ

筋肉が固まったことが原因の症状であれば、マッサージやストレッチで筋肉を緩めるということも良いでしょう。

腰やお尻、股関節周囲で固まった筋肉を緩めるようにマッサージしたり伸ばしたりしてみて下さい。

ただし、強くもんだり、反動や勢いをつけてのストレッチは逆効果です。

適度な加減で優しく丁寧に行って下さい。

4 最後に

腰

腰のヘルニアで痛みやしびれなどの症状がなかなか治まらないと、手術しか方法がないのかなと思うかもしれません。

ですが、今回お伝えしたように神経圧迫が原因の場合より、炎症や筋肉に原因がある場合の方が圧倒的に多いのが事実です。

炎症や筋肉に原因がある場合には、神経に対しての薬やブロック注射では腰のヘルニアの症状は治まりません。

どういう症状が出ていて、そして原因は何かということからより良い対策をすれば不要な手術を避けることができます。

手術が必要な場合は手術をするべきですが、そうでないのなら他の選択肢がたくさんあるということを知ってもらえればと思います。

もし今、いろいろ試しても腰のヘルニアの症状が続いているのなら、神経圧迫が原因ではなく炎症や筋肉が原因かもしれませんよ。

あきらめずに症状からの回復を目指して下さいね。

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まとめ

  • 腰のヘルニアの症状には痛み、しびれ、筋力低下、感覚異常、麻痺、膀胱直腸障害などがある
  • 腰のヘルニアの症状には炎症、筋肉、神経圧迫の3つの原因が考えられる
  • 原因や症状によって腰のヘルニアの対策は異なるため、すべて神経圧迫が原因で神経に対しての治療をすれば良いということではない

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