坐骨神経痛の痛みやしびれに対して、トリガーポイント鍼療法という施術があります。
病院では痛み止めが処方されたり、場合によってはブロック注射が行われるのが坐骨神経痛。そんな症状に対して、なぜトリガーポイント鍼療法なのか?
これには、ちゃんと理由があります。そして、痛み止めやブロック注射がダメな場合でも、トリガーポイント鍼療法で施術することが可能なことは多いです。
坐骨神経痛に対してトリガーポイント鍼療法をするのはなぜか?そして、実際にはどのように施術をするのか?
気になる方は続きをどうぞ。
1 坐骨神経痛にトリガーポイント鍼療法をする理由

坐骨神経痛の痛みやしびれに対して、トリガーポイント鍼療法をする理由は、痛みやしびれの原因が固まった筋肉にあることが多いからです。
坐骨神経痛という名前からしても、原因は神経にあると思いますよね。ですが、神経が原因の場合はほとんどありません。筋肉が原因が圧倒的に多数。
歩くとだんだん痛くなる、座っているとお尻から足にかけて痛くなる、前かがみ、腰を反らすと痛くなる。こんな状態なら、筋肉が原因です。
2 神経痛のような痛みでも原因は筋肉なの?

坐骨神経痛になると、いわゆる神経痛のような痛みが出ます。こういう痛みでも、原因は筋肉のことがほとんどです。
神経が圧迫されているとか、神経が骨に触れているから痛むと言われます。ですが、痛みの状況が日内・週内で変わるなら神経ではなく筋肉が原因。
歩いていると痛くなり、休むと痛みが治まる。これは、休んだ時に神経圧迫がなくなったからではなく、原因の筋肉を休めたから痛みも治まったということですね。
3 筋肉が原因の坐骨神経痛の例

坐骨神経痛の原因が、筋肉にあるのはどのような場合か?具体的な例を挙げますのでご参考下さい。
- 歩いていると足がだんだん痛くなる
- 立ち仕事で長時間立っていると痛くなる
- 座るとイスに当たるお尻の部分から足にかけて痛くなる
- 前かがみになると太ももの裏が痛む
- 腰を反らすとふくらはぎが痛む
他にもありますが、こういった時に坐骨神経痛が出るなら筋肉が原因と言えます。
4 トリガーポイント鍼療法が不適応な坐骨神経痛

坐骨神経痛の原因が筋肉にあるなら、トリガーポイント鍼療法で施術ができます。しかし、施術が出来ない場合もあります。
それは、炎症が原因で痛みが出ている場合。坐骨神経痛の痛みやしびれは、筋肉だけではなく炎症が原因のこともあります。
安静時にズキズキと痛むなら炎症が原因。そんな場合は消炎鎮痛剤が必要ということですね。
5 トリガーポイント鍼療法で施術する筋肉4カ所
坐骨神経痛の原因が固まった筋肉にある場合、トリガーポイント鍼療法で施術をすることが可能です。
では、具体的にどの筋肉を施術するのかについて解説しますね。
5-1 腰
トリガーポイント鍼療法で施術する筋肉1つ目は腰です。

腰にバツ印を付けています。
バツ印の部分が固まってしまうと、赤い印をつけている腰、お尻、足といった部分に痛みやしびれが出るようになります。
5-2 臀部
トリガーポイント鍼療法で施術する筋肉2つ目は臀部です。

臀部にバツ印を付けています。
臀部のバツ印の部分にある筋肉が固まってしまうと、臀部や太もも、ふくらはぎといった部分に痛みやしびれが出るようになります。
5-3 股関節周り
トリガーポイント鍼療法で施術する筋肉3つ目は股関節周りです。

股関節周りにバツ印を付けています。
このバツ印の部分にある筋肉が固まってしまうと、ひざから下のふくらはぎや脛、脛の外側、足の甲などに痛みやしびれが出るようになります。
5-4 足
トリガーポイント鍼療法で施術する筋肉4つ目は足です。

ふくらはぎのやや外側にバツ印を付けています。
ふくらはぎの外側や、脛などの筋肉が固まってしまうと、その固まった部分が痛みやしびれの原因になることもあります。
ただ、基本的には腰、臀部、股関節周りが主な原因になっています。
6 トリガーポイント鍼療法をすれば薬は不要?

坐骨神経痛にはトリガーポイント鍼療法をしていれば、痛み止めなどの薬は不要かというとそうではありません。
坐骨神経痛の痛みやしびれは、神経、炎症、筋肉という原因があります。このうち、トリガーポイント鍼療法で対応できるのは筋肉が原因の場合。
ですから、神経や炎症が原因なら、それぞれの原因に対応した薬が有効ということですね。
痛み止めを飲んでも効かない坐骨神経痛による足の痛みの原因と対処法
7 坐骨神経痛による足の痛みやしびれでお悩みの方へ
坐骨神経痛の原因が筋肉の場合もあり、そして筋肉が原因ならトリガーポイント鍼療法という施術があるということを解説しました。
いかがでしたでしょうか?坐骨神経痛=神経が圧迫されていることが原因と思っていた方にとっては意外な原因だったと思います。
ですが、筋肉が原因で痛みやしびれが出ている方が多いのは事実。そして、筋肉が原因なのに、神経に対しての薬しか飲んでいない方が多いのも同様。
長年、坐骨神経痛を患っている場合は、実はこういったシンプルなことが理由だったりします。
ですから、もしあなたが、痛み止めを飲んでも坐骨神経痛が治まらないなら、神経ではなく筋肉が原因かもしれないということ。
坐骨神経痛で痛み止めを飲んでも治まらないなら、一度トリガーポイント鍼療法を試してみてください。
坐骨神経痛の痛みやしびれが痛み止めを飲んでも治まらない方はこちらもどうぞ
まとめ
- 坐骨神経痛に対してトリガーポイント鍼療法をする理由は、痛みやしびれの原因が筋肉の場合があるから
- 動作や特定の姿勢をした時に、坐骨神経痛の痛みやしびれが出るなら筋肉が原因と考えられる
- 腰、お尻、股関節周り、足の筋肉が坐骨神経痛の主な原因になりやすい