脊柱管狭窄症で足がしびれる。
こういう場合の原因は何でしょうか?神経が圧迫されているから足がしびれるのでは思う方は多いと思います。
ですが、実はそれだけが原因ではありません。他にも考えられる原因が脊柱管狭窄症の足のしびれにはあるのです。
原因が神経圧迫以外にもあるということは、対策も他にもあるということ。つまり、もしかすると今までの対策は間違っていた可能性もあります。
脊柱管狭窄症による足のしびれの原因は何か?そしてその場合の対策は何か?
足のしびれがあり気になる方は続きをどうぞ。
1 脊柱管狭窄症による足のしびれの原因は?

脊柱管狭窄症による足のしびれの原因には、考えられる原因が2つあります。
それぞれについて解説しますね。
1-1 神経圧迫が原因
脊柱管狭窄症による足のしびれの原因1つ目は、神経が圧迫されている場合です。
病院でMRIの画像を見た方も多いかもしれませんが、脊柱管と呼ばれる神経の通り道が狭くなることで神経が圧迫されている状態。
それによって、足にビリビリ・ジンジンといったしびれが出るということですね。
1-2 筋肉が原因
脊柱管狭窄症による足のしびれの原因2つ目は、固まった筋肉によって足にしびれが出ている場合です。
意外に思うかもしれませんが、筋肉は固まってしまうとしびれの原因になります。筋肉が原因の場合を筋膜性疼痛症候群と言います。
動くと足のしびれが強くなるという場合は、筋肉に原因があることによる足のしびれの場合が多くあります。
2 脊柱管狭窄症に似ている足のしびれ
脊柱管狭窄症による足のしびれとよく似ている病気があります。閉塞性動脈硬化症という病気。
動脈が狭くなって血液の流れが悪くなってしまうため、足にビリビリ・ジンジンといった脊柱管狭窄症に似たしびれが出るようになります。
脊柱管狭窄症と診断されていないけれど足にしびれがあるという場合は、病院でどちらが原因なのかを検査してもらう必要があります。
3 脊柱管狭窄症による足のしびれはどうすればいい?

脊柱管狭窄症による足のしびれには、2つの原因が考えられることを解説しました。
では、それぞれの原因において足のしびれはどうすれば良いのかを解説します。
3-1 神経が原因で足がしびれる場合
脊柱管狭窄症による足のしびれが、神経が圧迫されていることが原因の場合は病院での治療が必要です。
病院の治療といってもいきなり手術ではありません。まずは保存療法といって薬やりはびり、注射などから始めることが多いです。
そういったことでもまったく改善しないとか、日常生活が困難なほど足のしびれが強い場合は手術になることもあるでしょう。
3-2 筋肉が原因で足がしびれる場合
脊柱管狭窄症による足のしびれの原因が筋肉にある。そういう場合は、固まった筋肉を緩める必要があります。
方法の1つとしては、筋肉に鍼をするトリガーポイント鍼療法という施術があります。筋肉を直接施術する方法なので、固まった筋肉が原因で足がしびれるなら施術が可能。
薬や注射ではダメなのか?と思うかもしれませんが、薬や注射の主な作用は筋肉を緩めることではありません。
そのため、薬や注射でまったく効果がないとは言いませんが、固まった筋肉を緩めるには鍼の施術の方が適しているということになります。
4 足のしびれはここが原因になりやすい
脊柱管狭窄症による足のしびれは、神経が原因の場合と筋肉が原因の場合があるということを解説しました。
筋肉が原因の場合は、どの辺りの筋肉が原因で足にしびれが出やすくなるのかを具体的に解説します。
写真をご覧ください。

腰とお尻にバツ印を、そしてお尻と足に赤い印をつけています。
バツ印の部分にある筋肉が固まってしまうと、赤い印の部分にしびれが出やすくなります。
腰やお尻の筋肉が固まった場合は、歩いたり腰を反らす、前屈みになるなどで足にしびれが出る傾向があります。
もう1枚写真をご覧ください。

股関節周りにバツ印を、ひざから下に赤い印をつけています。
股関節周りの筋肉が固まってしまうと、ひざから下の脛や脛の外側、足の甲、指先などにしびれが出やすくなります。
長時間座ったままでいるとだんだん足がしびれてくる。そんな状態なら、股関節周りの筋肉が原因になっている傾向があります。
5 筋肉が原因の足のしびれはどうすればいい?

脊柱管狭窄症による足のしびれの原因が筋肉にある。そんな場合にはトリガーポイント鍼療法という施術があるということはすでに解説しました。
では、トリガーポイント鍼療法でどういう部分に施術するかというと、先ほど写真で解説した腰、お尻、股関節周囲、その他必要な部分ということになります。
脊柱管狭窄症になっていても、必ず神経が原因とは限りません。筋肉が原因で足がしびれる場合も多々あるということですね。
脊柱管狭窄症の痛みやしびれにトリガーポイント鍼療法をする5つの理由
6 脊柱管狭窄症で足がしびれる方へ
脊柱管狭窄症で足がしびれる場合、神経圧迫だけが原因だと思っている方は非常に多いです。
もちろん、専門的なことですし、MRIの画像で説明をされると誰でも神経が圧迫されているというのは分かりますのでそうなるのも当然のこと。
ですが、実際には神経が原因の場合もあれば、今回解説してきたように筋肉が原因の場合もあるというのが事実。
神経が原因なら、神経に対しての治療が必要。ですが、筋肉が原因なのに神経に対しての治療をしても良くなりませんよね。
脊柱管狭窄症になっていても、筋肉が原因で足がしびれることがある。そして、筋肉が原因で起こる足のしびれには、トリガーポイント鍼療法という施術がある。
こういうことを知ってもらえればと思います。そして、不要な手術を避けることや、より適切な方法で足のしびれの対策をする方が増えればと思います。
まとめ
- 脊柱管狭窄症で足のしびれがある場合、原因には神経圧迫の場合と筋肉による筋膜性疼痛症候群の場合がある
- 神経が原因の場合は、病院で神経に対しての薬や注射などの治療を受ける必要がある
- 筋肉が原因の場合は、腰、お尻、股関節周りの筋肉が原因で足にしびれが出やすくなる