腱鞘炎で手首が痛い。
こういう時困りますよね。自分で何か出来ることはと思い湿布を貼ってみようとしてもどこに貼るのが良いのかな?と迷ってしまう。
そういう方のために腱鞘炎で手首が痛む場合に湿布を貼ると良い効果的なポイントや腱鞘炎の原因、そしてその他の対策などについてまとめました。
1 腱鞘炎で手首が痛む時に湿布を貼ると効果的なポイント
腱鞘炎で手首が痛む場合にどこに湿布を貼れば良いか?と思いますよね。そんな時に効果的な湿布を貼るポイントを症状別に説明したいと思います。
1-1 ドケルバン病で手首が痛む場合

まずは比較的多いドケルバン病という腱鞘炎の場合から。
ドケルバン病という腱鞘炎は狭窄性腱鞘炎とも呼ばれ、主に親指側の手首に痛みを感じることが多くあります。
湿布を貼ると良い場所
ドケルバン病で手首が痛む腱鞘炎で湿布を貼ると良い場所は、
- 手首の痛む部分
- 手の甲側の腕
の2カ所です。
写真をご覧下さい。
バツ印を付けている部分が主に痛みの出やすい部分ですね。
そして、薄い赤で楕円形の印を手首と腕の2カ所に付けていますね。この辺りが湿布を貼ると良い場所です。
手首の痛みを感じる部分だけに湿布を貼る方は多いです。しかし、手首から腕まで痛みの原因になっている筋肉がつながっているので腕の筋肉にも湿布を貼ると良いということですね。
ドケルバン病で主に見られる症状
では、ドケルバン病になってしまうとどういう症状が主に見られるのか?についても紹介をしておきます。
- 手首がズキズキと痛む
- 親指を動かすと手首がズキンと痛む
- 手首を返す動作で痛む
- タオルや雑巾を絞る動作で手首が痛む
- 親指を広げると手首に痛みがはしる
他にもありますが、比較的多いのはこういった症状です。
1-2 小指側の手首が痛む場合

手首が痛むのは親指側ばかりではなく、小指側が痛むこともありますよね。
手首の小指側が痛む場合手首にある腱や筋肉、もしくはtfcc損傷といって手首の奥の方にある靱帯が痛みの原因になっていることがあります。
湿布を貼ると良い場所
手首の小指側が痛む場合(tfcc損傷)で手首が痛む腱鞘炎で湿布を貼ると良い場所は、
- 小指側で手首の痛む部分
- 手の甲側の腕
の2カ所です。
写真をご覧下さい。
バツ印を付けている部分が主に痛みの出やすい部分ですね。
そして、薄い赤で楕円形の印を手首と腕の2カ所に付けていますね。この辺りが湿布を貼ると良い場所です。
手首の小指側が痛む場合(tfcc損傷)で主に見られる症状
手首の小指側が痛む場合によく見られる症状についても紹介をしておきます。
- 手首を小指側に曲げると痛む
- 車の運転をしていてハンドルを動かす時に痛む
- ゴルフで構える時に手首が痛む
- ドアノブを回すときに痛む
- 手首を返す動作で痛む
よくある症状はこういった症状です。
1-3 親指の付け根が痛む場合(拇指CM関節症)

親指の付け根が痛む場合もよくある症状かと思います。
この親指の付け根が痛む症状は、拇指CM関節症といって簡単に言うと関節の軟骨がすり減って痛みが出ているとされることが多いです。
しかし、実際には骨や関節ではなく腕から親指につながっている筋肉や腱が固まってしまったことが原因の場合がほとんどです。
湿布を貼ると良い場所
親指の付け根が痛む場合に湿布を貼ると良い場所は、
- 親指の付け根で痛みのある部分
- 手のひら側の腕の筋肉
この2カ所です。
写真に2カ所赤い楕円形の印を付けています。この部分にある筋肉や腱が痛みの元になっていることが多いです。
ですから、たとえレントゲンで関節の軟骨が減っていると言われたとしても必ずそれらが原因とは限りません。
親指の付け根が痛む場合(拇指CM関節症)で主に見られる症状
親指の付け根が痛む場合によくある症状についても紹介しておきます。
- 親指を曲げると痛む
- 親指を反らす時に痛む
- 親指を広げる動作で痛む
- 鞄のような荷物を持つ時に痛む
- タオルや雑巾を絞る動作で痛む
他にもありますが、主に見られるのはこういった症状です。
1-4 ばね指で痛みがある場合

最後はばね指で痛みがある場合に湿布を貼ると良い場所です。
ばね指はどの指でも起こる可能性はあります。今回は親指の場合を例に挙げてみます。
湿布を貼ると良い場所
ばね指の場合に湿布を貼ると良い場所は、
- 親指の痛みのある部分
- 手のひら側の腕の筋肉
この2カ所です。
ばね指というのは、簡単に言うと腱鞘炎が酷くなった状態と思って下さい。
なので、原因としては骨や関節ではなく腕の筋肉と指の腱にあります。それらが硬くなってしまうことで関節が引っかかるような感じになるわけですね。
そして、一度曲げると伸ばすときにカクン!と引っかかったり、自力では戻せないくらいロックされたような状態になることもあります。
ばね指で主に見られる症状
ばね指で主に見られる症状について紹介しておきます。
- 指を曲げてから伸ばそうとすると引っかかる
- 曲げた指を伸ばすときにカクン!となる
- 一度曲げると自力では戻せないくらいロックしてしまう
- 指の付け根がズキズキと痛む
- 指を軽く動かすだけでも痛む
他にもありますが、ばね指で主に見られるのはこういった症状です。
2 湿布は温湿布が良いのか?冷湿布が良いのか?

腱鞘炎で手首などが痛む場合、湿布は温湿布か冷湿布のどちらが良いのかな?と迷ったことはないでしょうか?
結論から言いますと、どちらでも良いです。迷うなら冷湿布が良いです。
なぜかと言うと、温め続けるわけでもないし冷やし続ける訳でもないからです。貼ってからしばらくの間だけですね。
なので、貼ることで痛みが増すということがなければどちらでも構いません。
3 腱鞘炎で手首などが痛む症状に注射はどうなの?

腱鞘炎で手首が痛むとか、ばね指で指が引っかかるという場合に注射を打ってもらったけれど変わらなかったという方は多いのではないでしょうか。
そうなってしまうのは別に注射悪いということではありません。
そもそも腱鞘炎やばね指などの症状は、筋肉や腱が硬くなってしまったことで痛みが出たり引っかかるという症状が起きたりしています。
注射は主に痛み止めとしてステロイドを打つことが多いようですが、残炎ながらそういった注射には炎症を抑える効果はあっても硬くなった筋肉を緩める効果はありません。
そのため、炎症が起きていたのなら少しは効いた気がするということにもなるかと思います。
ですが、炎症がなければ痛いだけで何も変わらなかったということになるのはある意味当然なのです。
4 腱鞘炎で手首が痛む場合に固定するのはどうなの?

腱鞘炎やばね指で手首や指の付け根などが痛む場合に、装具やサポーターで固定しましょうという提案をされたことがあるとい方は多いと思います。
では、この装具やサポーターを使った固定というのは症状に対してどうなのでしょうか?
固定に関しては、実際に固定することで症状が楽になるなら固定するのが良いです。しかし、固定しても何も変わらないし、手だから使わない訳にいかないので正直なところ邪魔なだけと思う方も多いでしょう。
このように固定しても症状に何ら変化がない場合は意味がありません。
むしろ、そもそも筋肉や腱が固まったことが原因なのですからその状態で固定するとさらに固まったままの状態になってしまいます。
ですから、固定が絶対ダメというわけではありませんが、一度試してみてから判断するというのが良いですね。
5 湿布ではなく塗り薬はどうなの?

腱鞘炎で手首が痛むなどの症状がある場合、湿布を貼りたいけれどかぶれやすいので他の方法はないのかな?と思う方もいると思います。
そういう場合、湿布で良いのなら塗り薬でも良いのではと思いますよね。
かぶれやすい方なら塗り薬でも構いません。臭いが気になる場合なら就寝前に湿布を貼ると良い場所と同じ部分に塗ると良いですね。
6 腱鞘炎で手首が痛くなってしまったら

手首がズキズキと痛くて、もしかしたら腱鞘炎かな?と思ったらどうすれば良いのでしょうか?
そういう場合はまず整形外科を受診して下さい。
症状が軽いウチに早めに診てもらうのが良いです。そのうち良くなるだろうと思ってそのままにしておきたくなる気持ちはよく分かります。
でもですね、やっぱり早いに超したことはないです。整形外科の先生に診てもらって必要な検査等があるなら受けて下さい。
その上でセルフケアとして湿布や塗り薬を使うのが良いですね。
7 腱鞘炎で手首が痛む場合にはこういう方法もある

腱鞘炎で手首が痛む場合や、ばね指などの症状に対してはいろいろな対策があります。
その中の1つとしてトリガーポイント鍼療法という方法があります。
鍼というとツボをイメージする方が多いと思いますが、トリガーポイント鍼療法では筋肉や腱に対して施術を行います。
腱鞘炎などの症状の原因は多くの場合硬くなってしまった筋肉や腱にあります。そのため、トリガーポイント鍼療法ではその硬くなっている部分に対して施術を行うということですね。
こういう方法もあるということを知ってもらえればと思います。
まとめ
- 腱鞘炎で手首が痛む場合は痛む部分と腕の筋肉に湿布を貼るのが良い
- 温湿布か冷湿布かは特に気にしなくて良いが迷うなら冷湿布で良い
- 腱鞘炎による手首の痛みは主に筋肉や腱が硬くなったことが原因なのでそれらを緩めることを目的とした対策が良い