トリガーポイントとは?痛みや痺れの原因トリガーポイントを徹底解説

トリガーポイントって何?
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トリガーポイントという言葉をご存じでしょうか?

初めて聞くという方も、テレビや雑誌で見たことがあるという方もいらっしゃるのではないかと思います。

ただ、一般の方にとってトリガーポイントというのはまだまだよく分からないものというのが実際ではないかと思います。

そこで今回はトリガーポイントとは何か?また、実際にトリガーポイントが出来てしまったらどうなるのか?そして対処法などについて分かりやすく解説しています。

1 トリガーポイントとは何か?

トリガーポイントとは?

トリガーポイントというのは、簡単に言うと筋肉にできたコリ(しこり)のような部分のことです。

そして、このトリガーポイントがさまざまな症状を引き起こす原因になっているのです。

具体的には、

  • 痛み
  • しびれ
  • 感覚異常(感覚鈍麻)
  • 筋力低下
  • めまい

などです。

筋肉が原因でこういった症状が出るというのはちょっとイメージしづらいかもしれません。ですが、筋肉に出来たトリガーポイントが原因でこれらの症状が引き起こされることは事実です。

そして、こういったトリガーポイントが原因の症状を筋膜性疼痛症候群(きんまくせいとうつうしょうこうぐん)と言います。

※専門的に言うと侵害受容器が過敏になった部分がトリガーポイントということになります(例:痛覚という感覚が過敏になっている状態)。

2 トリガーポイントはどこに出来るの?

トリガーポイントは筋肉のどこに出来るのか?

トリガーポイントが痛みやしびれなどさまざまな症状の原因になるということをお伝えしました。

では、そのトリガーポイントはどこに出来やすいのか?ということをお伝えしていきます。

2-1 筋肉や腱が骨に付着する部分

トリガーポイントが出来やすい部分はいろいろありますが、そのうちの1つが筋肉や腱が骨に付着する部分です。

筋肉や腱と骨という異なる構造物がつながっている部分は物理的なストレスを受けやすい部分です。そのため、姿勢の維持や動作をする時など筋肉や腱が働く際に負担がかかりやすい部分ということになります。

そのためトリガーポイントが形成されやすいのです。

2-2 筋膜

トリガーポイントは筋膜にも出来やすいです。

筋膜とは筋肉の表面を覆う薄い膜のことを言います。そしてこの筋膜にもトリガーポイントは形成されやすいということが分かっています。

2-3 腱や靱帯

トリガーポイントは筋肉や筋膜だけではなく腱や靱帯にも出来ます。

腱というのはアキレス腱とか腱鞘炎の腱のことですね。そして靱帯というのは骨と骨をつなぐ組織のことです。

こういった腱や靱帯にもトリガーポイントが形成され、その結果痛みやしびれの元になることは多くあります。

2-4 筋肉が他の筋肉や腱などとつながる部分

トリガーポイントが出来やすい部分として筋肉や腱と骨が付着する部分を挙げました。

これと似ていますが、筋肉が他の筋肉または腱とつながる部分もトリガーポイントは形成されやすいです。ようするに違う構造物がつながる(付着する)部分は物理的なストレスがかかりやすいためトリガーポイントが形成されやすいということになります。

3 なぜトリガーポイントが出来てしまうの?

なぜトリガーポイントが出来るのか?

トリガーポイントとは何か?そしてどこに出来やすいのか?ということをお伝えしてきました。

ここからは、なぜトリガーポイントが出来るのかという理由について解説していきます。

3-1 オーバーワーク(使い過ぎや疲労のたまり過ぎ)

トリガーポイントが出来る理由はいろいろありますが、そのうちの1つがオーバーワークです。

いわゆる使い過ぎとか疲労のたまりすぎです。

スポーツをしたあとのように筋肉をよく使うと筋肉痛が起こりますね。トリガーポイント形成もこれに似た部分があります。

実際には筋肉痛とは異なるのですが、筋肉を使い過ぎたり疲労がたまった状態をずっと放置しておくとだんだん筋肉は固まってきてしまいます。

その結果トリガーポイントが形成されてしまうのです。

3-2 長時間同じ姿勢や格好をすることが多い

トリガーポイントが出来るのは動いた結果だけではありません。

例えば、仕事で長時間立ったままでいるとか座ったままでいる、配送の仕事をしているため長時間車の運転をする、仕事で同じ姿勢をとり続けなければいけないことが多いなど。

こういった場合も筋肉に負担がかかりますのでトリガーポイントが形成されやすくなります。

3-3 その他考えられる要因

トリガーポイントが出来る理由として上記以外に考えられる要因には加齢もあります。

人の体は年齢とともにだんだんと衰えていきます。筋肉も当然普段の手入れをしていなければ衰えます。そして衰えるというのは力がなくなるとか筋肉の量が少なくなるということばかりではありません。

加齢に伴い筋肉の柔軟性も衰えてしまいます。簡単に言うと年齢にともない体が硬くなるということです。

これは、骨や関節ばかりではなく筋肉が加齢により柔軟性を失ったためとも考えられます。

こういった柔軟性がなくなった状態を放置しておくとトリガーポイントが形成されてしまうこともあります。

この点から考えると、栄養や睡眠などもトリガーポイント形成に影響があるかもしれません。

4 トリガーポイントはツボと同じなの?

トリガーポイントとツボ

鍼治療のツボという言葉を聞いたことがある方は多いと思います。

このツボとトリガーポイントは同じなのかどうかについて解説します。

4-1 トリガーポイントとツボは別もの

トリガーポイントとツボは別のものと思って下さい。

偶然ツボがある位置にトリガーポイントが形成されることはあるでしょう。しかし、そもそもトリガーポイントは体のかなり深い部分にも形成されます。

ですから、たまたまツボと同じ位置にトリガーポイントが形成されていたからと言ってトリガーポイント=ツボと同じとはなりません。

4-2 トリガーポイントの概念に近い阿是穴

東洋医学のツボには阿昰穴(あぜけつ)と呼ばれるツボがあります。

これは何かというと上記のイラストが基本的なツボなのですが、イラスト上にあるツボの位置ではないけれど反応のある点のことを阿昰穴と言います。

反応点とか圧痛点と言えば分かりやすいでしょうか。

正確には阿昰穴とトリガーポイントも異なるものですが、反応があるポイントという概念においてはトリガーポイントに近いのが阿昰穴ということは言えます。

5 トリガーポイントが出来るとどうなるの?

トリガーポイントが出来るとどうなるの?

ここまでトリガーポイントについていろいろと解説してきました。

では、実際にトリガーポイントが出来てしまった場合どうなるのかについて解説していきます。

5-1 動作に伴い痛みやしびれなどの症状が出る

トリガーポイントは筋肉(筋膜)や腱、靱帯に形成されます。

そしてトリガーポイントが形成されると動作に伴って痛みやしびれなどの症状が出るようになります。

簡単な例を挙げてみます。

  • 歩くとだんだん足が痛くなってくる
  • 前屈みになると腰が痛い
  • 首を上に向けると首や肩が痛んだり腕が痺れる
  • 肩を回すと痛い
  • タオルを絞ると手首が痛む

他にも例はたくさん考えられますが、このように筋肉を使った時つまり動作に伴って痛みやしびれが出るのです。

5-2 同じ姿勢が続くと痛みや痺れなどの症状が出る

トリガーポイントが形成されると動作だけではなく、長時間同じ姿勢が続いた場合でも痛みやしびれなどの症状が出るようになります。

これも例を挙げてみます。

  • デスクワークで座ったままが長いとふくらはぎが痛くなってくる
  • 電車のつり革を持っているとだんだん手がしびれてくる
  • 立ち仕事で立ったままの状態が続くと足に痛みやしびれが出てくる
  • テレビを長時間座ったまま見ているとだんだん腕がしびれてくる
  • 座ったままでいるとだんだん太ももの付け根が痛くなる

他にも例はたくさんありますが、動いている場合に限らず特定の姿勢が続く時、つまり筋肉が一定の力を出し続けている状態でも痛みやしびれの症状は出ます。

6 痛い所=悪いところとは限らない -トリガーポイントによる関連痛-

トリガーポイント

トリガーポイントが形成されると痛みや痺れなどの症状が出るということは先ほどお伝えしました。

では、ここからは関連痛ということについて解説していきます。

6-1 痛みを感じる所にトリガーポイントは出来ているのか?

トリガーポイントが出来ると痛みやしびれなどの症状が出ます。では、この場合トリガーポイントはその痛みを感じる部分に出来ているのか?というと答えは正解でもあり間違いでもあります。

つまり、痛みを感じる部分にトリガーポイントが出来ている場合もあれば、そうではない場合もあるということですね。

6-2 トリガーポイントは関連痛を引き起こす

坐骨神経痛という症状があります。太ももやふくらはぎに痛みが出る症状です。

坐骨神経痛で太ももやふくらはぎに痛みを感じる場合、痛みの元となるトリガーポイントは太ももやふくらはぎには出来ていないケースがほとんどです。

では、どこにトリガーポイントが出来るのかというと腰やお尻です。

写真をご覧下さい。

腰とお尻に出来たトリガーポイント

腰やお尻にトリガーポイントができると足に痛みを感じる

腰とお尻にバツ印を付けています。そして、太ももとふくらはぎに赤い楕円形の印をつけています。

バツ印がトリガーポイントが出来やすい部分で、そして赤い印がそのトリガーポイントが原因で痛みを感じやすい部分です。

このように痛みの発生源と痛みを感じる部分は別の場合があります。こういった痛みの発生源から離れた部分の痛みを関連痛と言います。

関連痛が起こるのは脳が痛みの場所を誤認しているためと言われています。

7 神経=痛みの原因とは限らない

トリガーポイント

トリガーポイントや筋膜性疼痛という概念が出てくるまで、痛みの原因の多くは神経にあるとされてきました。

ですが、実際には痛みの原因は複数ありますので解説していきます。

7-1 炎症が原因の痛み

炎症が原因で痛みが出ることがあります。

例えば、足首を捻挫して腫れて熱感があるような時は動かしても痛むでしょうし、安静にしていてみズキズキと疼くようにに痛むと思います。

この安静時に疼くような痛みは炎症による痛みです。

7-2 神経が原因の痛み

神経が原因の痛みもあります。神経障害性疼痛と呼ばれるもので、帯状疱疹や糖尿病により神経が障害された場合に起こる痛みです。

また、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の一部も神経が原因の場合があります。

7-3 心因性疼痛

これは心の病などに伴い生じる痛みのことです。

7-4 トリガーポイントが原因の筋膜性疼痛

痛みの原因として上記以外がトリガーポイントによる筋膜性疼痛です。

実際、神経が原因と思われている椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症もトリガーポイント形成による筋膜性疼痛の場合が非常に多くあります。

7-5 混合痛

混合痛とは炎症とトリガーポイントによる筋膜性疼痛が同時に出ている痛みのことを言います。

例えば、坐骨神経痛で歩いた時に痛むだけではなく、夜寝ていて寝返りをしたわけではないのにズキズキと疼いて目が覚めてしまうという場合は混合痛の可能性が高いです。

つまり、歩いた時の痛みはトリガーポイントによる筋膜晴雨疼痛、寝ている時の疼く痛みは炎症による痛みという場合が多いです。

8 トリガーポイントが原因と思われる筋膜性疼痛の例

トリガーポイントが原因の筋膜性疼痛の例

トリガーポイントが形成されたことによる筋膜性疼痛にはどういったものがあるのかについて解説していきます。

8-1 こんな症状も実はトリガーポイントが原因の筋膜性疼痛

トリガーポイント形成による筋膜性疼痛と思われる症状の例を挙げてみます。

  • 頚椎症
  • 頚椎椎間板ヘルニア
  • 肩こり
  • 四十肩・五十肩
  • テニス肘・野球肘
  • 腱鞘炎・ばね指
  • 母指CM関節症
  • 腰痛
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 梨状筋症候群
  • 坐骨神経痛
  • 股関節痛
  • 鵞足炎
  • 腸脛靱帯炎
  • 膝蓋靱帯炎
  • 変形性膝関節症
  • 捻挫の後遺症としての痛み
  • アキレス腱炎
  • 足底腱膜炎

他にも考えられるものはたくさんありますが、トリガーポイント形成による筋膜性疼痛の例には上記のものがあります。

8-2 MRIで神経圧迫となっていてもトリガーポイントが原因のことがある

先ほど挙げたトリガーポイント形成による筋膜性疼痛の例の中に、椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症を挙げています。

これらは神経圧迫が原因とされていますが、実際には神経の場合とトリガーポイントが原因の筋膜性疼痛の場合という2パターンがあります。

MRIの検査で神経圧迫の状態が写っていればそれは事実です。ですが、だからといって必ず神経圧迫が原因とは限らないということです。

神経圧迫の状態になっていても痛みやしびれなど何の症状もないという方が多くいるというのもまた事実なのです。

9 トリガーポイントが原因の筋膜性疼痛にはトリガーポイント鍼療法

トリガーポイント鍼療法

トリガーポイントが原因で筋膜性疼痛が起きてしまった場合の施術方法を紹介します。

9-1 トリガーポイント鍼療法

トリガーポイントが原因の筋膜性疼痛に対しては、トリガーポイント鍼療法という鍼の施術があります。

鍼というと一般的にはツボに刺すイメージがあるかと思います。ですが、トリガーポイント鍼療法では筋肉(筋膜)、腱、靱帯に出来たトリガーポイントに対して鍼を刺します。

そして鍼の刺激が筋、筋膜、腱、靱帯に出来たトリガーポイントが原因の筋膜性疼痛への対策になるのです。

9-2 原因不明の痛みもトリガーポイント鍼療法で対応出来ることがある

レントゲンやMRIの検査を受けても異常がない。でも痛みがある。

こういったいわゆる原因不明の痛みにもトリガーポイント鍼療法で対応出来ることがあります。

筋膜性疼痛症候群は筋、筋膜、腱、靱帯などが簡単に言うと固まってしまった結果症状が出ている状態です。レントゲンやMRIではこういった筋や筋膜などが固まっているかどうかは画像からは判断出来ません。

ですが、トリガーポイント鍼療法では直接トリガーポイントが出来ている部分に鍼の刺激を加えます。その結果、患者さんからの鍼の刺激に対しての反応で筋膜性疼痛かどうかが判断出来ます。

そして筋膜性疼痛症候群ならレントゲンやMRIで異常がない場合でもトリガーポイント鍼療法で施術が出来るということになります。

9-3 トリガーポイント鍼療法の対象は広いが注意も必要

トリガーポイント鍼療法の対象となる症状は多いです。そしてレントゲンやMRIで原因不明の場合でも筋膜性疼痛症候群なら施術が可能になります。

ですが、トリガーポイント鍼療法と言えどもすべての症状に対応出来るわけではありません。

痛みの原因には炎症や神経の場合もあります。ですから、トリガーポイント鍼療法を受ける前にまずは整形外科やその他の病院を受診するのが良いですね。

必要なら病院で処方された薬を飲みつつ、トリガーポイント鍼療法も受けるということも良いでしょう。

あらゆる角度から症状を捉えて対応していくことは面倒かもしれません。ですが、結局はそれがご自身の健康につながるということを忘れないでいただければと思います。

まとめ

  • トリガーポイントとは筋肉や筋膜、腱、靱帯に出来たコリのようなもので痛覚が過敏になっている部分のことを言う。そしてトリガーポイントが原因の痛みなどの症状を筋膜性疼痛症候群と言う
  • トリガーポイントは筋肉のオーバーユースなどが原因で形成され、その結果痛みやしびれ、関連痛などの原因となる
  • トリガーポイントが原因の筋膜性疼痛症候群にはトリガーポイント鍼療法という施術がある

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