腰の椎間板ヘルニアになってしまい症状が続いている。
湿布を貼ったり病院でもらった薬は飲んでいる。リハビリにも通っているのでできる治療はちゃんと受けているつもり。
それなのに肝心の症状がほとんど変わらないまま。
こうなると症状自体もつらいですが、なぜ症状が変わらないのか?どうすればいいのか?ということも考えてしまうかと思います。
こういう場合個人差はもちろんありますが、なぜ症状が変わらないのかということについては理由があります。それは、症状に対して必要な対策を取ることができていないからということ。
そんなこと言われたって専門的なことは分からないよ!ってなりますよね。
そこで今回は、腰のヘルニアになった時に多くの方に見られる症状とその原因は何か?さらに具体的な対策について解説をしていきますのでご参考ください。
それでは始めますね。
腰のヘルニア4つの症状
腰のヘルニアになるといろいろな症状が出るようになります。まずその中かから比較的多くの方に見られる症状について解説をしていきますね。
多くの方に見られる症状は次の4つ。
- 痛み
- しびれ
- 筋力低下
- 感覚異常
痛みとしびれについては改めて説明する必要はないかと思いますので、3と4について見ていきましょう。
筋力低下とは?
筋力低下とは何かというと読んで字のごとくなのですが、簡単に言うと力が入りにくいとか入らない状態になることと思ってください。足首や足の指に見られることが多いです。
具体的にどうなるかというと、足首や親指を起こしにくいとかつま先立ちが上手くできなくなると思ってください。とりあえずは動かせるけれど、力が上手く入らないのでちゃんとできない状態ですね。これが筋力低下です。
感覚異常とは?
続いて感覚異常について。これも文字どおりということになるのですが、簡単に言うと手で触った時に鈍く感じる状態のことを言います。
足だとスネやふくらはぎなどに部分的に見られることが多いです。いろいろな表現がされますが、薄い皮が一枚貼ってあるような感じという方が多いですね。要するに薄い皮を一枚挟んで手で足を触っているので触っているのは分かるけど鈍いという状態。これが感覚異常です。
腰の椎間板ヘルニア2つの原因
先ほど腰のヘルニアで見られる症状を紹介しました。続いてはその症状の原因について解説を続けていきますね。
症状の原因って、そんなの神経が圧迫されているからでしょ?って思いますよね。確かに神経が圧迫された結果先ほどの症状が出ている方はいらっしゃいます。ですが、腰のヘルニアだからといってすべての方が神経に原因があるわけではありません。
この点についてくわしく説明しますね。
神経が原因の場合
腰のヘルニアで神経が圧迫された結果、痛みやしびれなどの症状が出ている方は確かにいます。こういう場合の特徴は、簡単に言うとずっと痛い、ずっとしびれているなどです。つまり、神経が圧迫されている状態は常に大きく変わることはありません。その結果、症状も出たままということですね。
筋力低下や感覚異常も常にあると思っていただければと思います。
筋肉が原因の場合
腰のヘルニアの症状で神経以外の原因としては筋肉があります。意外に思った方やイメージしにくいという方も当然いるとは思います。簡単に説明しますね。
筋肉は疲労がたまってくるとコリができます。そのコリが抜けない状態が続くと筋肉はドンドン縮んで固まってしまいます。固まってガチガチになってしまった筋肉は、痛みやしびれ、筋力低下、感覚異常といった症状の原因になります。
専門的な話になってしまうのでここまでにしておきますが、こういう状態を筋膜性疼痛症候群といってちゃんと名前が付いているということは最後にお伝えしておきますね。
なので、腰のヘルニアの症状は神経と筋肉という2つの原因があると思っておいてください。
原因別に必要な対策について
腰のヘルニアの症状、原因について解説をしてきました。ここからは、原因別に必要な対策を解説していきたいと思います。
神経が原因の場合に必要な対策
腰のヘルニアで、神経に原因があって症状が出ている場合に必要なことは病院の先生の治療です。
具体的に言うと、個人差や先生の診断によって変わると思いますが薬やブロック注射、場合によっては手術などですね。
それぞれについて簡単に触れておきますね。
薬について
病院の治療として処方される薬は、基本的にいわゆる痛み止めのことが多いです。関連して胃薬が処方されることも場合によってはあるでしょう。
痛み止めにはいろいろな種類と作用があるのですが、腰のヘルニアの症状に対しては神経に作用がある薬になります。理由は単純で、神経が圧迫されている結果痛みやしびれが出ている。だから神経に対して作用がある痛み止めということですね。
具体的にはリリカという薬を処方してもらっている方が多いと思います。実際に今飲んでいるという方もいるのではないでしょうか。もちろん他にもありますが、私の鍼灸院にご来院される方でもリリカを飲んでいる方は多いですね。
ブロック注射について
続いてブロック注射について解説をしていきます。
ブロック注射は腰のヘルニアの状態とお医者さんの診断にもよりますが、かなり痛みが強い時に行われることが多いです。たとえば薬を飲んでも一向に強い痛みが治まらないとか、突然痛みが強くなって歩くのも困難な場合とか。
要するに症状がひどい場合に行われることが多いということ。そして、1週間に1回程度の間隔で行われることが多いですね。
手術について
手術は腰のヘルニアに対して薬、ブロック注射などを行ってもダメな場合に行われるのが基本。かなりひどい場合はすぐということもあるかもしれません。
手術の目的はいわゆる神経の圧迫を取り除くこと。方法としては、レーザーを使った方法や切開する方法もあります。これはその時の状態やお医者さんの診断によって変わります。
筋肉が原因の場合に必要な対策
神経が原因の場合の対策について述べましたが、ここからは筋肉が原因の症状への対策について解説をします。
筋肉が原因でいろいろな症状が出ている場合は、残念ながら先ほどの対策ではダメなのです。薬や注射、手術が良い・悪いではありません。そうではなく、神経が原因の場合の対策は、筋肉が原因で出ている症状に対して作用がないのです。
筋肉が原因の症状は簡単に言うと筋肉が固まってしまった結果出ています。この状態に必要なことは固まった筋肉がゆるむこと。ですが、薬、注射、手術はどれも神経への対策。ですから筋肉に対してはどれも作用がありません。
筋肉が原因の場合の対策はいろいろありますが、セルフケアとしてはストレッチがまずあります。固まって症状の原因になっている部分を伸ばしてゆるめてあげるということ。
セルフケア以外の方法としては専門の治療痩せ術もあります。例えば、整形外科の先生が行っているトリガーポイントブロック注射、鍼灸院の先生が行っているトリガーポイント鍼療法などがその方法になります。
ストレッチ方法
筋肉が原因の場合はストレッチがセルフケアとしては良いとお伝えしました。ただ、具体的な方法が分からないという方もいると思います。そこで、腰のヘルニアになった時で筋肉が原因の場合のストレッチ方法を紹介しますのでご参考ください。
最後に
腰の椎間板ヘルニアの症状や対策について解説をしてきました。
筋肉が原因というのは意外に思った方も多いかもしれませんね。ですが、実際に筋肉が原因という方も結構多くいるのです。なので、神経なら神経への対策、筋肉が原因なら筋肉への対策をしていただければと思います。