股関節が痛くて歩く時や立ったまま、座ったままでいるのがつらいことがある。
こういう時、ほとんどの方は何らかの治療を受けたりセルフケアということに取り組んでいるかと思います。そういった治療やセルフケアを続けていると、当然ですが良くなる方もいるでしょう。ただその一方で一生懸命治療やセルフケアを続けているにもかかわらず良くならない方も。
これって何が違うのでしょうか?
治療内容が違うのでしょうか?先生でしょうか?セルフケアの方法でしょうか?こういう場合、良くなる人とならない人の違いは手段・手法にももちろんあります。ですが実はもっと大事なことがあるんです。
そこを間違ってしまうとそもそもすべてを間違ってしまうこと。逆に言うと、ここを間違えなければ多くの場合で望ましい結果につながるでしょう。もちろんすべての方ではありません。何をやってもダメという方も正直言っておられます。
ただ、大事な部分を変えることによって結果も変わる方がいるのは事実です。では、その大事なことはいったい何か?そして、どうすれば良いのか?などについて解説をしていきますのでぜひご参考ください。
それでは始めますね。
股関節の痛みで大事なことは?
股関節の痛みがある時に大事なことは、その痛みの原因は何なのか?ということ。
当たり前と言えば当たり前なのですが、ここを間違うと当然ですが結果も変わってきます。どういうことかもう少しくわしく説明しますね。
股関節痛の原因
股関節痛の原因は何かというと実はいろいろあるんですね。その中で比較的多くの方に該当するのはこの2つ。
- 炎症
- 筋肉
原因が2つあるということは、当然それぞれに対して必要な対策もあるということ。正確に言うと対策が異なるのです。痛みの原因とそれに対しての対策がちゃんとマッチしていないといけないわけですね。
炎症が原因の場合に必要なこと
股関節の痛みの原因が炎症にある場合、必要なことは何かというと当然その炎症が治まることです。人間の体というとは、体の中で炎症が起きるとそれに伴って痛みが出るという仕組みになっています。
なので、股関節の痛みの原因が炎症の場合はその炎症への対策が必要ということですね。具体的には消炎鎮痛剤が必要になります。例えば湿布やロキソニンという痛み止めのお薬があります。これらは消炎鎮痛剤です。
実際に湿布を貼ったりロキソニンを飲んでいる方も多いと思います。これは、病院の先生が炎症が原因で痛みが出ていると判断をされたので湿布やロキソニンが処方されたということになります。
筋肉が原因の場合に必要なこと
股関節周りの股関節を動かす筋肉が固まってしまうと筋肉が原因の痛みが出ます。こういう痛みを筋膜性疼痛症候群というのですが、簡単に言うと筋肉がケガをしているような状態と思ってください。
こういう時に必要なことは何かというと、固まった筋肉が原因で痛みが出ているわけですからその筋肉がゆるんで元の状態に戻ることが必要。
具体的にはマッサージやストレッチ、その他筋肉をゆるめるための対策が良いとなります。
筋肉が原因なのに湿布や薬ではダメ
股関節の痛みの原因とそれに対しての湿布や薬の作用などについてみてきました。ここで、原因と対策の組み合わせをもう一度見てみましょう。
たとえば、筋肉が原因で痛みが出ている時に湿布はどうでしょうか?ダメですよね。なぜなら、筋肉が原因の場合は筋肉がゆるむことが必要。ですが、湿布は炎症に対して作用があっても筋肉をゆるめる作用はありません。
では続いてもう1つ。筋肉が原因で痛みが出ている時に痛み止めのロキソニンはどうでしょうか?こちらも同じくダメですよね。なぜなら、筋肉が原因の場合は筋肉がゆるむことが必要。それに対してロキソニンは湿布と同じく炎症に対して作用はあっても筋肉をゆるめる作用はありません。
今のあなたの股関節痛は、痛みの原因と対策の組み合わせが合っていますか?間違っていますか?
もし、筋肉が原因なのに湿布を貼ったりロキソニンを飲んでいるのなら痛みは変わりません。逆に、炎症が原因なのに、ストレッチやマッサージしかしていないようならこれも同じこと。
こんな風に考えると、なぜ股関節痛が良くなる人とならない人がいるのかがお分かりいただけたのではないでしょうか。
変形は関係ないのか?
ここまで読んでくださった方の中には、変形性股関節症といわれた方もいると思います。そういう方の場合、変形が原因の場合はどうなのか?と思った方もいることでしょう。なのでここからはこの変形性股関節症の場合について解説を加えておきます。
変形=痛みの原因とは限らない
病院で検査を受けて、股関節が変形していると言われたのであればそれは間違いのない事実です。しかし、変形しているとか軟骨が減っているからといって必ずそれが痛みの原因になっているのではありません。
相当変形がひどい場合は別。そんな時はいわゆる人工関節の手術をしたほうが良いという方もいらっしゃいます。ですが、変形は確かにある、でもそこまでひどいわけではない。そんな状態の方であれば、変形自体が痛みの原因とは限らないと思ってください。
そして、変形があっても少ない場合は実は先ほど解説した筋肉が原因の場合が非常に多くあります。なので、変形しているからといって痛み止めの薬や湿布のみだとやはり痛いままのことが多いです。
そういう時でも実は筋肉に原因があることが多いので、筋肉への対策が必要な場合がかなり多いと思ってください。
筋肉が原因の痛みの特徴
筋肉が原因で痛みが出ている場合には特徴がありますので解説しますね。
筋肉に原因があって痛みが出ている場合は、動作に伴って痛むとか、特定の姿勢を続けた時に痛むという特徴があります。
たとえば、歩くと痛くなる、あぐらをかこうとすると痛む。または、立ったまま、座ったままの時間が長くなればなるほど痛みが強くなってくる。
こういう状態であれば筋肉に原因があって痛みが出ていると考えることができます。こんな状態の時に先ほど解説した湿布や痛み止めの薬はどうでしょうか?ダメでしたよね。
もし今あなたの股関節痛が筋肉に原因があるような状態にも関わらず湿布や薬という方法しかとっていないのならこれは残念ながら痛いままということになります。
筋肉が原因の時にやってはいけないこと
先ほど筋肉が原因の痛みの特徴をあげました。そんな筋肉が原因の場合にはやってはいけないことがいろいろとあります。なぜやってはいけないかというと、これは当然痛みがひどくなることが考えられるからです。
では具体的にどういうことをやってはいけないのか?をあげてみますね。
- ウォーキング
- 足あげ腹筋
- 横向きで足を上げるエクササイズ
- スクワット
- 腰を大きく反らす体操
他にもいろいろとありますが、こういうことをすると簡単に言うと筋肉に負担が大きくかかってしまいます。ウォーキングなんて軽い運動では?と思うかもしれません。確かに軽い運動ですが、筋肉に原因がある時は負担になります。さらに言うと続けることで痛みがひどくなることがあると思ってください。
だからやってはいけないということですね。
筋肉が原因ならストレッチから
筋肉に原因があって股関節の痛みが出ている。こういう場合はやはりストレッチから始めるのが良いですね。固まった筋肉を伸ばしてゆるめてあげる。だからストレッチがおすすめということ。具体的な方法について動画でかい説をしていますのでご参考くださいね。
最後に
股関節の痛みが良くなる人とならない人の違いを解説しました。専門的なことなので難しかったかもしれません。ですが、痛みの原因と対策の組み合わせが大切ということはご理解いただけたかと思います。なので、ぜひ必要な対策を取るようにしてみてくださいね。