脊柱管狭窄症で腰やお尻、足にかけて痛みやしびれがある。
こういう時、運動でもしたほうがいかな?って思ったことはないでしょうか。こう考えるのは本当によく分かるのですが、脊柱管狭窄症になった時に運動は不要です。運動自体はもちろん健康な時なら良いことだと思います。ですが、痛みやしびれがある時は不要ということ。
なぜそう言えるのか?
これにはいろいろ理由があります。そこで今回は、脊柱管狭窄症になった時に運動はしなくても良いと言える3つの理由ついて解説をしていきますのでご参考くださいね。
運動は痛みを治すためのものではない
脊柱管狭窄症になった時に運動をしなくても良いと言える1つ目の理由は、そもそも運動は痛みを治すためのものではないからです。
運動は健康な時に体力をつけるとか、ダイエットをするとか、単純に好きで楽しむといったことが目的です。痛みやしびれを治すためのものではないのです。
脊柱管狭窄症とは、背骨の中にある脊柱管という神経の通り道が狭くなることで神経が圧迫され痛みやしびれが出る状態を言います。
こういう時、例えばウォーキングをすればその狭くなった神経の通り道が広がって元に戻るのでしょうか?そんなことは絶対にありません。
こう考えると、痛みやしびれを治すためのものではないし、治すために運動をしても意味がないと言うことがご理解いただけたかと思います。
これがまず1つ目の理由。
症状がひどくなることがあるから
脊柱管狭窄症になった時に運動をしなくても良いと言える2つ目の理由は、運動をすることで痛みやしびれといった症状がひどくなったり長引くことがあるからです。
日常生活や仕事で歩いている時に足が痛くなったりしびれが強くなることってありますよね。こういう状態の方が、痛みやしびれはあるけれど少し我慢してでも運動をしようと考えて歩く。するとどうなるか?痛みやしびれがひどくなることが考えられます。
では、なぜひどくなることがあるのか?
これは、痛みやしびれの原因と関係があります。先ほども触れたように、脊柱管狭窄症は神経が圧迫された結果痛みやしびれが出るとされています。しかしすべての方でそうかというと違います。実は筋肉が固まった結果筋肉が原因の痛みやしびれが出ている方も多くいるということ。
筋肉に原因がある痛みやしびれのことを専門用語で筋膜性疼痛症候群といってちゃんと名前がついているんですね。簡単に言うと、筋肉がケガをしている状態と思ってください。
そんなケガをした状態の筋肉でウォーキングなどの運動をするわけです。これは当然傷口が広がるのと同じように筋肉にとっても負担になります。だから痛みやしびれがひどくなったり長引くことになりかねないのです。
こう考えると、運動をすると悪化・長期化につながる理由がご理解いただけたかと思います。だから不要なんですね。
これが2つ目の理由。
痛みが出てから始めても遅い
脊柱管狭窄症になった時に運動をしなくても良いと言える3つ目の理由は、痛みやしびれなどの症状が出てから運動を始めても遅いからです。
例えば、痛みやしびれがある時に「筋力をつけましょう」と言われたことないですか?筋力をつけるということ自体は良いことです。しかし、症状が出てから始めても遅いのです。なぜなら、そんなに簡単に筋力アップはしないから。
健康な時からコツコツと筋トレやその他の運動に取り組んで筋力をつけるのは良いことです。コツコツ続けることでちゃんと筋力もアップするでしょう。しかし、症状が出てから運動を始めたからといって、1週間後には筋力アップなんてことには残念ながらなりません。
仮に筋力が付いたとしても、それで痛みやしびれが良くなるのかというとそれも関係がありません。
痛みやしびれがある時はまずそれらを良くすることが優先。そして、症状が良くなったら運動を始める。この順番が良いですね。こう考えると、痛みやしびれが出てから運動を始めても遅いからという理由もご理解いただけたかと思います。
これが3つ目。
運動がダメなら何をすればいいのか?
脊柱管狭窄症で痛みやしびれがある時は運動不要とお伝えしました。では、何かできることはないのかな?と思った方も多いでしょう。いわゆるセルフケアとしておすすめなのはストレッチです。
固まった筋肉が原因で痛みやしびれが出ている状態なら、その筋肉をストレッチで伸ばしてゆるめてあげることが対策になります。
具体的なストレッチ方法については動画で紹介していますのでご参考くださいね。
最後に
脊柱管狭窄症で痛みやしびれの症状が出ている時は運動不要ということについて解説をしました。運動が必要なように感じる方も多いと思います。しかし、今回解説したような理由によりしなくても大丈夫です。その代わり、痛みやしびれが良くなり健康になったら始めてくださいね。