坐骨神経痛になり歩くと痛くてつらい。
坐骨神経痛とはお尻から足にかけて出る痛みやしびれの症状のこと。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などに伴って出るとされています。
坐骨神経痛になってしまった時、何から始めたらいいのか分からなくて困ったことはありませんか?
人間の体のことですから細かな違いはあります。ただ、坐骨神経痛になってしまった場合にはここから対策を進めていくと良いですよという順番があります。
症状への対策はいろいろあります。ですが、やはり基本の流れにそった順番が必要ですしそのほうが良いです。
なぜなら、基本の順番は遠回りに思えるかもしれませんが実は近道だからです。
今回は、坐骨神経痛になってしまった時の原因や何から始めると良いのかという順番について解説をしていきますね。
それでは始めます。
まずは原因を知ろう
最初に坐骨神経痛の原因について解説します。
原因なんていいから、早く何をすればいいのか教えてよ!と思うかもしれません。でもちょっとだけ待ってください。
原因を知った方が、後から解説するやるべきことがなぜ必要なことが分かります。なので、まずは坐骨神経痛による痛みやしびれは何が原因で出ているのか?を知って欲しいのです。
痛みやしびれの主な原因は3つ
坐骨神経痛の痛みやしびれは何が原因かというと主に次の3つと考えることができます。
- 神経
- 炎症
- 筋肉
神経だけじゃないの?と思った方は多いかもしれません。もちろん神経が原因の場合もありますが、体の痛みやしびれの原因は複数あるということですね。
それぞれの原因に必要なこと
先ほど坐骨神経痛の痛みやしびれには3つの原因があるとお伝えしましたこの3つの原因にはそれぞれ異なった対策が必要になります。
- 神経・・・神経に対しての薬
- 炎症・・・消炎鎮痛剤
- 筋肉・・・筋肉への治療や施術
ちょっと難しいかもしれませんが、頭痛には頭痛薬、腹痛にはお腹の薬が必要ですよね。それと同じようなものだと思ってもらえば良いです。
大事なことは、異なった対策が必要ということだけ覚えておいてくださいね。
最初はどこへ行けばいい?
さて、痛みの原因について解説をしてきました。ではここからはより具体的な内容に入ります。坐骨神経痛になってしまった場合、最初はどこに行けば良いのか?ということから始めましょう。
これは当たり前と言えば当たり前かもしれませんが、まずは整形外科を受診しましょう。
そして、体の状態や先生の診断次第になりますが必要なら検査をしてもらってください。
整形外科を受診したときに大事なことは、担当の先生が湿布や薬を処方してくださったのならまずはちゃんと湿布を貼って薬を飲むということ。
こういう話をすると、湿布なんて気休めだとか薬はできれば飲みたくないという声がきこえてきそうです。
お気持ちは分かりますよ。でもですね、担当の先生が処方してくださったのであればまずはその指示に従いましょう。
湿布や薬は何のために処方されるのか?
湿布や薬が処方されたらちゃんと貼ったり飲んだりすることが大事です。
なぜかと言うと、これは先ほど痛みの原因で触れたことを思い出してください。坐骨神経痛と言っても痛みには3つの原因がありましたよね。
そして、病院の先生が処方してくださるお薬は、それぞれの原因に対応したお薬が処方されていると思ってください。
具体的に説明しますね。
神経が原因の痛みに対しては神経に作用する痛み止め。炎症が原因の痛みには炎症に作用する痛み止めの薬や湿布が処方されることが多いです。
こう考えると、なぜ湿布や痛み止めが処方されるのかがおわかりいただけたのではないでしょうか。
ここで気になった方もいるかもしれません。そうです、筋肉が原因の痛みには何もしなくても良いのか?ということ。
筋肉に対しては湿布や薬ではなくリハビリを受けてくださいと言われることが多いです。電気治療やマッサージ、牽引などでしょうか。
先生から湿布や薬を処方してもらい、リハビリも受けてくださいと言われたらこちらについてもまずはちゃんと通院することが大事ということになります。
痛みが停滞する理由
坐骨神経痛に対して湿布や薬、リハビリを続けた結果ある程度は痛みが治まってきた。でもやっぱりまだ痛い。こういう方も多いと思います。
ちゃんと原因別の対策として湿布や薬、リハビリも続けているのに何でかなと思いますよね。
これにはちゃんと理由があります。
ある程度痛みが治まってきたけどまだ痛いという場合、どの原因の痛みが残っていることが多いのかというと筋肉が原因の痛みです。
筋肉が原因の痛みにはリハビリでいいのでは?と思ったかもしれません。内容にもよりますが、リハビリで間違いはありません。
ではなぜ痛みが残るのかというと、リハビリでは筋肉がゆるみきっていないからということになります。
筋肉が原因の痛みは筋肉が固まってしまった結果出るということはお伝えしたとおりです。そして痛みの原因として残りやすい筋肉は実は体の表面から見てかなり奥の方にある筋肉だということ。
そして、リハビリで行われる電気治療や軽いマッサージでは残念ながらダメではないのですが奥の筋肉まではゆるみきらないのです。
だから、ある程度は治まっても痛みが残って停滞してしまうということになるのです。
固まった筋肉をゆるめる方法
じゃあ残った奥の方にある固まった筋肉はどうすればいいのか?というと対策はちゃんとあります。
まずは、リハビリだけではなくいわゆるセルフケアとしてご自身でも筋肉をゆるめることをしていくのが良いですね。
具体的に言うと、マッサージやストレッチが簡単に取り組めるのでおすすめです。
マッサージすると良い部分
坐骨神経痛のセルフケアとしてマッサージをするならどこが良いのかを紹介します。
写真をご覧ください。
女性がうつ伏せで寝ている状態ですね。そして腰とお尻にバツ印をつけています。
もう1枚ご覧ください。
先ほどと同じ女性ですが今度は仰向けで寝ています。そして、股関節周りのスネ周囲にバツ印を着けていますね。
このバツ印を付けている部分、つまり腰、お尻、股関節周り、足の筋肉が固まってしまうと坐骨神経痛の痛みの原因になります。
なので、こういう部分をマッサージしてあげると良いですね。ただ、指でマッサージすると突かれてしまいますし、慣れていないと指が痛くなってしまうことも考えられます。
そこで便利なのがテニスボールです。実際に今テニスボールを使ってマッサージをされている方もいらっしゃるとは思います。
特にお尻の筋肉は誰でも肉厚なので指でマッサージするのは結構大変。そんな時はテニスボールやマッサージ用のボールなどでも構いませんので上手に使うと心地よくマッサージができますし筋肉もゆるみます。
ただし、絶対にやり過ぎないように注意してくださいね。やり過ぎるというのは力まかせにグリグリと揉んだり長時間マッサージをするということ。
マッサージで気持ちいいとは言ってもやり過ぎると次の日やそれ以降に痛みが強くなってしまう場合があります。
ですから、絶対にやり過ぎないように抱け気をつけてくださいね。
ストレッチのやり方
筋肉をゆるめることが目的ですからストレッチももちろんOK。
伸ばすと良いところは先ほどのマッサージと同じですね。特にお尻の筋肉は誰でも固まってガチガチになっていることが多いです。
なので、ストレッチで伸ばしてゆるめてあげると良いですよ。
ただ具体的なストレッチのやり方が分からないという方も多いと思います。そういう場合には、まずはこちらのストレッチから始めてみてください。
簡単で比較的やさしい刺激のストレッチ方法です。お風呂上がりに取り組むのがおすすめ。ただし、マッサージと同じでやり過ぎないように注意してくださいね。
筋肉への専門的な施術
マッサージやストレッチは良いことですが、これだけでは治まりきらないということもあります。そんな時は、筋肉が原因の痛みに対しての専門的な施術方法があります。
トリガーポイント鍼療法という鍼の施術方法です。
鍼というとツボに施術をするイメージがあるかと思いますが、このトリガーポイント鍼療法はツボではなく痛みの原因になっている筋肉に対して直接施術を行う方法です。
こういう方法もあるということも覚えておいていただければと思います。
最後に
坐骨神経痛の痛みの原因や対策について解説をしてきました。
神経や炎症による痛みには湿布や薬が必要。ですが、それが治まって筋肉が原因の痛みが残った場合は筋肉がゆるめば良いだけということも言えます。
坐骨神経痛はつらいと思いますが、筋肉が原因なら最後に紹介したストレッチやマッサージから始めてみてくださいね。