股関節が痛くて湿布を貼ろうと思うけどどこに貼れば良いのかな?
こんな風に思ったことはありませんか?
基本的には痛みを感じる部分に貼ればそれでOKなのです。ただ、湿布に関してはそれ以前に知って欲しいことが実はいろいろあります。
そういうことを知らずに貼っていると、湿布を無駄にすることになってしまいます。無駄とはどういう無駄かというと、そもそも貼らなくても良い状態なのに貼ってしまっているようなことですね。
誰しもそんな風にはなりたくないですよね。
湿布とはいえ、せっかく貼るならより良い貼り方をしたいでしょうし当然ながら無駄な貼り方なんて誰しもしたくはないと思います。
では、湿布を貼るならどこに貼れば良いのか?そして湿布に関して知っておくと良いこととはいったい何なのか?これらのことについて解説をしていきますね。
それでは始めたいと思います。
股関節が痛む時の上手な湿布の貼り方
股関節が痛む時、湿布を貼るならどこに貼れば良いのか?
これは先ほど冒頭でも少し触れましたが、基本的には痛みを感じる部分に貼れば良いです。ただ、ちょっとだけポイントがあります。それは何かと言うと、少し広い範囲で貼ると良いということ。もう少し具体的に言うと、股関節、股関節の外側やお尻などですね。
要するに痛む部分に1枚だけ貼るのではなく、もう1枚か2枚その周囲にも貼ると良いですよということ。
何枚も貼るなんてちょっともったいないような気がするかもしれませんね。ですが、可能であればその方が良いですよ。なぜなら、これは痛みの原因と関係があるからです。
炎症が原因で股関節が痛むことがある
股関節が痛む時、その痛みの原因はいろいろ考えられます。
そのうちの1つが炎症。人間の体というのは体の中で炎症が起きるとそれに伴って痛みが出るという仕組みになっていると思ってください。なので、股関節が痛む時でも股関節周囲に炎症が起きているとそれに伴って痛みが出るということ。
炎症による痛みはピンポイントで起きるわけではなく、比較的広い範囲で起きることが多いです。そのため湿布を貼るなら少し広めの範囲で貼ると良いということになるわけですね。具体的には1枚だけではなく、2~3枚程度痛む部分とその周りに貼ると良いですよということになります。
ただし、注意点があります。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、かぶれやすい方は1枚だけでも構いません。さらに言うなら湿布よりも塗り薬のほうが良い場合も。かぶれるとかゆくなったりしてこまりますよね。なのでかぶれるということが分かっている方は、最初から湿布を使わないか、湿布以外の塗り薬などを処方してもらえるように担当のお医者さんに伝えておくと良いですよ。
湿布が必要な人・必要ない人
さて、股関節が痛む時に湿布はどこに貼れば良いのか?についてはご理解いただけたかと思います。
この湿布なのですが、実は痛い時に単に貼れば良いというものではありません。どういうことかというと、当たり前と言えば当たり前ですが湿布は痛みに対しての万能薬ではないからです。湿布には湿布が作用する痛みがあり、逆に言うと作用しない痛みがあるということですね。
平たく言えば、湿布を貼ると良い場合と貼っても意味がない場合があるということになります。
湿布を貼ると良い場合
まずは湿布を貼ると良い場合から。
湿布を貼ると良いのは、すでに触れましたが炎症が原因で股関節に痛みが出ている場合です。こういう時は湿布は消炎鎮痛剤なのでその痛みに対して作用があると言えます。
ただ、炎症が起きてるかどうかなんて自分では分からないという方がほとんどだと思います。炎症が起きて痛みが出ていると考えられる場合の特徴を挙げますね。
- 安静にしているのにズキズキうずく
- お風呂で湯船につかっていると痛みが増す
- お風呂上がりは痛みが強くなる
- 就寝時に横になっている時にうずく
- 夜中に痛みで目が覚めることがある
こういう場合は炎症による痛みが出ていると考えることができます。ですから、股関節が痛む場合に上記の状態に当てはまるなら湿布が良いですよということになります。
湿布は必要ない場合
先ほど湿布を貼ると良い場合を紹介しました。続いて湿布は必要ない場合について解説を続けます。
湿布が必要ないのは、炎症以外が原因で痛みが出ている場合です。湿布は消炎鎮痛剤なので炎症以外が原因で股関節に痛みが出ている場合は当然必要ありません。少々言い方が悪いかもしれませんが貼っても残念ながら意味がないということになります。
ではどういう場合が炎症以外の痛みが出ていると考えられるのかを紹介します。
- 股関節が痛み出してから数ヶ月が経過している
- 貼っても全く痛みが変わらない
- 歩くと痛くなる
- あぐらをかこうとすると痛くてできない
- 股関節を曲げるとつまるような感じがして痛い
- 立ったままでいるとだんだん股関節が痛くなる
- 座ったままでいるとだんだん股関節が痛くなる
- お風呂上がりは股関節の痛みが少し楽になる
細かいものをあげると他にもありますが、主に上記のような場合は炎症以外が原因で股関節に痛みが出ていると考えられます。
上記の状態についてもう少し掘り下げて説明を加えたいと思います。
炎症が原因の痛みは長く続かない
湿布を貼る必要がない状態について解説をしました。
その中で最初にあげた「股関節が痛み出してから数ヶ月が経過している」場合についてもう少し説明をしますね。
なぜ数ヶ月が経過している場合は湿布が必要ないかというと、炎症が原因の痛みが数ヶ月も継続することはほとんどないからです。分かりやすい例をあげると、風邪を引いて熱が出た場合にその熱が数ヶ月もつづくことはまずありませんよね。
これと同じようなものだと思ってください。
ですから、股関節が痛み出してから数ヶ月も経過している場合は炎症が原因で痛みが出ているとはちょっと考えにくいということ。数ヶ月たって湿布を貼ってまったく痛みが変わらないと思ったことはありませんか?これは湿布が効いていないのではなく、炎症が起きていないから湿布を貼っても意味がないということになります。
筋肉が原因の痛みが多い
炎症による痛みは長く続かないことについて解説をしました。ここからは、湿布が必要ない場合としてあげた他の状態について解説を続けていきますね。
股関節が痛む原因として炎症が原因の場合があります。ですが、すべてではありません。では他に何があるのかというと、筋肉が固まってしまった結果痛みが出ていることが多いと思ってください。
先ほどあげた「歩くと痛くなる」以降の項目はすべて炎症ではなく筋肉が原因で痛みが出ている状態だと思ってください。そして、炎症が原因で痛みが出ることよりも筋肉が原因で痛みが出ることの方がかなり多いと思ってもらって構いません。
筋肉が原因の痛みについて
筋肉が原因の痛みと言われてもちょっとよく分からないという方がほとんどでしょう。筋肉が原因の痛みについて簡単に説明をしていきますね。
筋肉は疲れがたまると筋肉の中にコリができます。そして疲労が抜けない状態が続くと同時にコリも増えてくると思ってください。その結果、複数の筋肉にコリがたくさんできてしまい固まってガチガチの状態になってしまいます。
そんな風に筋肉が固まってしまうと、筋肉そのものが結構強い痛みの原因になります。
筋肉が原因の痛みには特徴がああります。それは、動かすと痛いとか特定の姿勢が続いた時に痛みが出てくるということ。歩くと痛くなるとか、立ったままや座ったままでいると股関節が痛くなるというのはまさにこれに該当します。つまり筋肉が原因ということ。
お風呂上がりは少し楽というのは、これは固まった筋肉がお風呂に入って温まることによって若干ゆるむ結果ということですね。
つまり、筋肉が原因の痛みに対して必要なことは、固まって痛みの原因になっている筋肉がゆるんでも元の健康な状態に戻ることが必要なわけです。
筋肉が原因の痛みに湿布ではダメ
筋肉が原因の痛みについてはお分かりいただけたでしょうか?
筋肉が原因で股関節に痛みが出ている場合は、残念ながら湿布を貼り続けても痛みは変わりません。なぜならもうお分かりかと思いますが、湿布は消炎鎮痛剤で炎症を鎮める作用はありますが固まった筋肉をゆるめる作用は元からありません。
そのため、股関節の痛みの原因が固まって筋肉にある場合は湿布を貼っても痛みが変わらないということですね。
こう考えると湿布を貼っても痛みが変わらないことが起きる理由がご理解いただけたのではないでしょうか。
筋肉が原因で股関節が痛むなら
筋肉が原因で股関節が痛む時に湿布はダメ。それならどういうことをすれば良いのか?
方法はいろいろありますが、簡単に取り組めるセルフケアとしてはストレッチが良いですね。固まって痛みの原因になっている筋肉をのばしてゆるめてあげれば良いのですから。
具体的には、股関節が痛む時でも股関節周りだけではなく、腰、お尻、そして股関節の外側がそけい部といった股関節周り。こういう部分の筋肉を伸ばしてあげると良いですね。
ただそう言われても具体的な方法側からないという方も多いと思いますので具体的な方法についてはこちらの動画をご参考いただければと思います。
最後に
股関節が痛む時に湿布はどこに貼れば良いのか?また湿布が必要ない時や他の痛みの原因について解説をしてきました。
湿布といっても、単に貼れば良いわけではないんだということがご理解いただけると嬉しいです。そして上手に使えば湿布も当然役立ちますし、不要な場合はそれ以外の対策もちゃんとあるんだということも合わせてご理解いただけたかと思います。
湿布を貼っても変わらなくなったらそれは筋肉が原因の痛みの可能性が高いです。そんな時は最後に紹介したストレッチにも取り組んでみてくださいね。