股関節に痛みがあるけれど、歩くと少しだけ痛みが楽になる。
こんな状態の方いらっしゃると思います。そして、歩くと少し楽になるんだからもっと歩けばもっと楽になるかなって思ってしまいませんか?
そうなるお気持ちはよく分かりますよ。だって楽になるんですから。
実際にですね、股関節が痛む方で歩くと少し楽になるという方はいます。ですが、そういう方にいつもお伝えしているのは楽になる場合でも必要以上に歩かないようにしてくださいねということ。
こういう話をすると、なぜって当然なりますよね。
楽になるのに何がいけないんだ!って思うかもしれません。さらに言うと、薬を飲んでも痛かったのに歩くと楽になるんだけどなぜダメなのかな?って思う方もいるでしょう。
そうなりますよね。分かりますよ。
でもですね、やっぱり股関節が痛む時に歩くと楽になる場合でも必要以上に歩くということはやってはいけないことなのです。なぜなら、歩くことで少し楽になることは事実でも、それを続けてしまうといつかどこかのタイミングで悪化したり悪化しないまでも股関節の痛みが長引くことが考えられるからです。
じゃあなぜそうなるのか?この理由も気になるところかと思います。
そこで今回は、股関節が痛む時に歩くと少し痛みが楽になる場合でも必要以上に歩いてはいけない。その理由について解説をしていきますのでぜひご参考ください。
それでは始めますね。
なぜ歩くと楽になるのに歩いてはいけないのか?
股関節が痛む時に歩くと楽になる。そんな時でも必要以上に歩いてはいけないということをお伝えしました。なぜかと言うと、悪化したり痛みが長引くことがあるからですね。
じゃあなぜ悪化したり長引くことがあるのか?ここが気になると思いますのでその理由を順番に解説していきますね。
歩くと楽になる場合の痛みの原因
股関節の痛みが歩くと楽になる場合、痛みの原因は何かというと筋肉が固まったことにあると思ってください。
筋肉は疲れが抜けない状態が続くとだんだん固まってガチガチになってしまいます。そうなると筋肉そのものが痛みの原因なるわけです。股関節が痛む場合は、股関節周りにある股関節を動かす筋肉が固まってしまうと筋肉が原因の股関節痛が出るということ。
こういう状態の時、実は歩くと少し痛みが楽になる場合があるんです。すべての方ではないですけどね。
なぜ楽になるのか?
筋肉は固まってしまった時に痛みの原因になります。こういう状態の痛みが出ている時に必要なことは何かというと固まった筋肉がゆるむことなんですね。筋肉をゆるめる方法はいくつかありますが、そのうちの1つが動かすということ。ただ正確に言うと、ゆるめるというよりも結果としてゆるむだけと思ってください。
もう少し詳しく説明しますね。
股関節周りの筋肉が固まっている時に、歩くという動作によってその固まった筋肉を使うと固まった状態が若干ゆるむんです。とりあえずそう思ってください。そうなると、先ほどお伝えしたように固まった状態が少しゆるむわけですからそれに伴って痛みも少し楽になる場合があるんです。
これが歩くと楽になるという状態。
ただですね、これはあくまでも一時的なこと。実際に今歩くと楽になるという方も楽になった翌日はどうですか?また同じように痛いのではありませんか?同じように痛いということは歩いて治ったわけではありませんね。あくまでも一時的なのです。
歩き続けるとどうなるか?
少し楽になるからといって歩き続けるとどうなるか?これはすでにお伝えしたとおり痛みがひどくなったり長引くことが考えられます。
ではなぜそうなるのか?
筋肉が原因で痛みが出ているということは、簡単に言うと筋肉がケガをしている状態だと思ってください。その状態で歩き続ける。つまりケガをした筋肉を使い続けるということですね。そうなると当然そのケガがひどくなったりなかなか良くならないということになります。これはお分かりいただけるかと思います。
だから歩いてはいけないということ。もう少し正確に言うと、歩いて痛みを治そうとしてはいけないということですね。
ちょっと極端な例をあげると、足を骨折した時に歩けばドンドン骨折が良くなるか?というとそんなことは絶対ありませんよね。理屈としてはこれと同じです。
なので、歩いて楽になる場合でも必要以上に歩いてはいけないということになるのです。
安静にしなければいけないのか?
楽になる場合でも必要以上に歩いてはいけないということをお伝えしました。
この話をするとよく聞かれるのが、安静にしていなければいけないのか?ということです。確かにこれも気になるかと思います。
安静ということについては必要ありません。ダメなのは、必要以上に歩くということ。そして歩いて痛みを治そうとすること。これがいけないということなので誤解のないようにしてもらえればなと思います。
仕事や日常生活で必要があって歩く分にはもちろん構いません。それに少々痛くても歩かなければいけないような場面もあるでしょう。そんな時は仕方がないということも当然あります。そういう時は歩いてOK。
いけないのは必要以上に歩くということ。
たとえば、痛みを治すために朝早起きして家の周りを30分ウォーキングするとか、夜仕事から帰ってきてからウォーキングにでかけるとか。こういうのがいけないということですね。なので、必要な時は歩く。それ以外はのんびり過ごす。そして歩いて治そうとしない。これが大事。
こう考えれば、安静にする必要はないということがお分かりいただけたかと思います。
筋肉が原因の場合は薬では変わらない
歩くと楽になるという方に薬のことも少しお伝えしておきたいと思います。
股関節が痛む時にいわゆる痛み止めの薬を飲んでいる方も多いと思います。ただ、これを飲んでも変わらないという方も同じく多いのではないでしょうか。
なぜ飲んでも痛いのか?
この理由は、痛みの原因が筋肉にあるからです。筋肉が原因の痛みは筋肉が固まってしまった結果出ているということをお伝えしましたね。そんな時に必要なことはその筋肉がゆるむことだということも。
痛み止めの薬には残念ながら固まった筋肉をゆるめる作用がそもそもありません。だから飲み続けても変わらないということですね。これは薬が良い・悪いの話ではありません。あくまでも作用が歩かないかの話ということなので誤解しないでくださいね。
このことを逆に考えると、薬を飲んでも変わらないそして歩くと楽なら痛みの原因が筋肉にあるということも言えますよね。
補足としてお伝えしておくと、痛み止めが必要な時ももちろんあるんですよ。神経が原因で痛みが出ている時や炎症が原因で痛みが出ている時は必要なのです。
筋肉が原因ならストレッチがおすすめ
歩くことがダメなら、股関節の痛みに対して何かできることはないのか?と思う方も多いと思います。こんな風に筋肉が原因の場合は歩くことよりストレッチがおすすめ。
理由はもうお分かりかと思いますが、固まった筋肉が原因なわけですからその筋肉をストレッチで伸ばしてゆるめてあげれば良いということですね。
具体的なストレッチ方法についてはこちらの動画でいろんなやり方を紹介しているのでご参考くださいね。
最後に
股関節の痛みが歩くと楽になる場合でも必要以上に歩くことはいけない理由を解説してきました。
ちょっと難しかったかもしれませんがご理解いただけたでしょうか?
歩くと楽になるから歩けば良いのでは?こう考えるのはよく分かりますし当然のことと思います。ですが、今回解説したような理由から必要以上に歩いてはいけないのです。
歩くと少し楽になる、薬を飲んでも痛む、そんな状態は筋肉が原因の痛み。そうであれば、最後に紹介したストレッチから始めるようにしてみてくださいね。