腰痛が慢性化してしまってとにかく困っている。
朝起きた時、歩いている時、車の運転で長時間座ったままの時などなど。こういう時いつも腰がいたくなる。こんな痛みがつらいし困るので、湿布を腰に貼っている。
でも、やっぱり腰は痛い。
こんな状況で困っている方は多いと思います。湿布を貼っても痛いままだとウンザリしてしまいますよね。さらに、何かいい方法はないのかな?と探したり、いい方法が見つからないと不安になったりすることもあるかと思います。
ただこういう場合は、実はなぜ湿布を貼っても痛みが変わらないのかという理由に加え、どう言うことをすればいいのかという対策もちゃんとあります。
ではその理由や対策は何か?
気になる方は多いと思いますので今回は、腰痛が慢性化してしまった時の原因やそしてそんな時にできるセルフケア方法を紹介していきたいと思いますのでご参考くださいね。
それでは始めます。
慢性化した腰痛の原因は何か?
まずは慢性化してしまった腰痛の原因から。
もちろん個人差はありますが、基本的にほとんどの方の場合筋肉が固まって閉った結果腰に痛みが出ている状態だと思ってください。
筋肉というのは疲れがたまると筋肉の中にコリができます。肩こりのコリと同じと思ってください。そして、そのコリが取れずにさらにその上から疲れがたまってしまうとどんどんコリが増えて筋肉全体が固まってしまいガチガチの状態になってしまいます。
そんなガチガチの状態にまで固まってしまった筋肉は、筋肉そのものが痛みの原因になってしまうと思ってください。このように筋肉に原因がある痛みのことを、専門用語になりますが筋膜性疼痛症候群と言います。ちゃんと名称があるということですね。
なぜ筋肉に原因があると言えるのか?
慢性化してしまった腰痛の原因は、個人差はあるとは言えほとんどの場合で筋肉が固まって閉ったことにあるとお伝えしました。
では、なぜそう言えるのか?これはちゃんと理由があります。
筋肉が固まってしまった結果痛みが出ている場合には特徴があるのです。どういう特徴かというと主なものは次の2つ。
- 動作に伴って痛む
- 特定の姿勢が続くと痛む
こういう特徴があるわけです。そのため、慢性化した腰痛でも例えば冒頭で触れた、朝起きた時痛い、歩くと痛い、車の運転で長時間座ったままでいると痛いという状況なら筋肉に原因があるとかんがえられるわけですね。
ちなみに、朝起きた時は動作や特定の姿勢は関係ないのでは?と思うかもしれません。この場合は、特定の姿勢が続いた後の痛みということになります。
寝ている時って基本的にほとんど動きませんよね。もちろん寝返りしたりはありますが、頻繁に動いているわけではありません。そして、そもそも固まった筋肉の状態で一晩ほとんど同じ姿勢で寝ています。だから、朝起きた直後の動き始めがものすごく痛いのです。
こう考えると、慢性化してしまった腰痛の原因が固まった筋肉にあるということがご理解いただけたのではないかと思います。
腰痛の原因は腰だけではない
さて、ここまで慢性化してしまった腰痛の原因は筋肉が固まったことにあると言うことを解説してきました。
さらにもう少し理解を深めてもらうために解説を続けますね。
慢性化した腰痛の原因が筋肉にあるといっても、実は腰の筋肉だけが原因ではないと思ってください。特に慢性化してしまった腰痛の場合は腰以外にもお尻や場合によっては背中の筋肉が原因で腰に痛みを感じることも珍しくありません。
つまり、腰痛と言っても筋肉に原因がある場合で、かつ、慢性化した場合は特にですが原因となる筋肉の範囲がかなり広いということになります。
写真をご覧ください。
女性がうつ伏せになって寝ている写真です。そして、腰とお尻にバツ印をつけているのがお分かりいただけるでしょうか。慢性化してしまった腰痛の原因はこのバツ印の辺りにある筋肉が固まって閉って痛みの原因になっていることが多いです。
そして場合によっては先ほど触れたように背中や、股関節周囲の筋肉が原因で腰に痛みが出ている方もいます。
痛みの原因になる筋肉はたとえお尻といっても腰とは離れていますね。それなのになぜ腰痛の原因になるのかというと、これも筋肉が固まってしまった時の痛みの特徴の1つとお考えください。痛みの根本部分と痛みを感じる部分が離れていることがある。これが特徴ということですね。
湿布を貼っても痛みが変わらないのはなぜ?
慢性化した腰痛の原因についてはかなりご理解いただけたかと思います。
ここからは、そんな慢性化した腰痛に対して湿布を貼っても痛みが変わらない理由について解説をしていきたいと思います。
腰痛になって湿布を貼ったことがある方は多いでしょう。そして、貼ったけれども残念ながら朝起きた時は痛いし、歩いても座ってもやっぱり痛い。こういう方も同じく多いはず。
ではなぜ湿布を貼っても痛むのでしょうか?湿布自体はただの気休めなのでしょうか?このことについては、湿布の作用から順番に考えていくと分かります。
では、湿布にはどういう作用があるのか。
湿布は消炎鎮痛剤といって、炎症が原因で出ている痛みに対して作用がある貼るタイプのお薬です。炎症というのは、簡単にいうと体の中で熱が出ているような状態とイメージしてもらえば分かりやすいでしょうか。
そして、人間の体というのは体の中で炎症が起きるとそれに伴って痛みが出るという仕組みになっています。そのため、何らかの原因で炎症が起きると痛みも出るということですね。
腰痛もこの炎症が原因の場合があります。
イメージしやすい例としてはギックリ腰は炎症で痛みが出ている場合があります。すべてのギックリ腰の場合ではありませんが、炎症が原因の場合もあるということ。重い物などを持ち上げようとした時にギクッと腰に痛みがはしる。
そんな時は腰全体に炎症が起きてしまって痛みが出ている場合があります。そんな炎症による痛みに対しては湿布は消炎鎮痛剤なので作用があります。
筋肉が原因の痛みに湿布は意味がない
炎症が原因なら湿布は作用があります。
しかし、今回冒頭から解説をしてきている慢性化してしまった腰痛には残念ながら湿布は作用がありません。つまり貼り続けても意味がないということ。
なぜなら、慢性化してしまった腰痛の原因は筋肉が固まったことでしたね。筋肉が固まった結果痛みが出ている時に必要なことは何かと言うと固まった筋肉がゆるんで元の状態に戻ること。
しかし、湿布は消炎鎮痛剤なので炎症を鎮める作用はありますが、固まった筋肉をゆるめるという作用はもともとありません。だから、慢性化してしまった腰痛に対して湿布を貼っても痛みが変わらず続いてしまうということになるのです。
逆に言うと、湿布を貼っても痛みがまったく変わらないのであれば、それは痛みの原因が炎症ではなく筋肉が固まったことにあるとも言えるのです。
こう考えると、湿布が良いとか悪いとかではなくそもそも筋肉が原因の痛みに対して作用がないため貼り続けても痛みが変わらないということが起きてしまう理由がお分かりいただけたのではないかと思います。
筋肉が原因ならストレッチが最適
固まった筋肉が原因の痛みに対して湿布は作用がない。このことについてはご理解いただけたと思います。
では、そんな筋肉に原因がある時は何をすれば良いのか?これは先ほど触れたとおり固まった筋肉がゆるむようなことをすれば良いだけです。そのために最も簡単に誰でも取り組めるのはストレッチですね。
腰やお尻、場合によってはその他の筋肉もですが、ストレッチで伸ばしてゆるめてあげれば良いとなります。ただそう言われても具体的にはどうやれば良いか分からないという方も多いと思います。
そこで、具体的なストレッチの方法についてはこちらの動画でいろいろな方法を紹介していますのでご参考くださいね。
最後に
慢性化してしまった腰痛の原因や対策などについて解説をしてきました。
腰痛と言っても確かに原因はいろいろあります。ですが、今回解説したとおりほとんどの場合で筋肉が固まったことに原因があると考えられます。
そしてそんな筋肉に原因がある状態なら、湿布よりも最後に紹介したストレッチからまずは少しずつで良いですから無理のない範囲で取り組んでもらえればと思います。