腰痛になり前かがみになろうとすると痛い。日によっては痛くて前かがみになろうとしてもできない。
こうなると、たとえば朝顔を洗おうと思った時に困りますよね。もちろん、他にもいろいろと仕事や日常生活で困ることは増えると思います。
前かがみになれない、なろうとすると痛い。この腰痛がつらいし困るので湿布を腰に貼ったり痛み止めの薬を飲んだりしている。でもなかなか痛みが変わらず前かがみになれないし痛い。こういう方も多いでしょう。
ただ、湿布や薬を続けていても痛いと、ナンデカナ?どうすれば良いのかな?ってなりますよね。
実はこういう状態の腰痛に関しては、なぜ湿布や薬を続けても前かがみが痛いのか?そしてそういう時は対策として何をすれば良いのか?がちゃんとあるのです。
じゃあそれって何?ってなりますよね。
そこで今回は、腰痛で前かがみになろうとすると痛いとか、そもそも痛くてなかなか前かがみになれない。そんな時の腰痛の原因は何か?そしてそういう腰痛に対してはどういうことが対策になるのか?などについて解説をしていきますのでぜひご参考ください。
それでは始めますね。
前かがみになると痛む時の原因は何か?
まずは前かがみになると痛いとか、痛くて前かがみになかなかなれない。こんな腰痛の原因は何かということから始めます。
結論からお伝えすると、この場合は筋肉が固まって閉ったことが原因。筋肉というのは、固まってガチガチの状態になると筋肉そのものが痛みの原因になります。腰痛の場合は腰の筋肉だけではなく、お尻の筋肉も腰痛の原因になることが多いですね。
そして、筋肉が原因の場合には特徴があります。いろいろあるのですがそのうちの1つが、動作に伴って痛みがでるということ。これを収縮痛といいます。つまり、前かがみという動作に伴って痛むということはやはり筋肉が原因ということですね。
なので、前かがみで痛いとか痛くて前かがみになれない場合は腰やお尻の筋肉が固まっていることが原因と思ってください。
これがまず原因について。
背骨のずれや骨盤のゆがみは関係ないのか?
前かがみで腰が痛むのは筋肉が原因。こういう話をすると、私は背骨がズレてると言われましたという方や、骨盤がゆがんでいると言われたという方が必ず出てきます。このことについても解説をしておきたいと思います。
結果であって原因ではない
背骨がずれていたり骨盤がゆがんでいると言われたのならそれはそうなのでしょう。ですが、前かがみになる時の痛みの原因ではありません。なぜなら、背骨のずれや骨盤のゆがみは結果であって原因ではないからです。
どういうことかと言うと、背骨や骨盤って当たり前ですが勝手に動いてずれたりゆがんだりはしませんよね。じゃあなぜズレたりゆがむのか?これは簡単で、背骨や骨盤の周りにある筋肉が原因だからです。
先ほど筋肉が固まって痛みが出るということをお伝えしましたね。筋肉が固まってしまうということは筋肉が縮んでいるということです。つまり、痛みの原因になっている筋肉が縮む時に背骨や骨盤を簡単に言うと引っ張るわけですね。その結果ずれたりゆがんだりするのです。
これが、結果であって原因ではないということ。
なので、背骨がずれていたり骨盤がゆがんでいるのは事実でも、それが前かがみの際に出る痛みの原因になっているのではないということですね。
こう考えるとお分かりいただけたかと思います。
湿布や薬を続けても前かがみで痛む理由
さて、ここまで前かがみで痛む腰痛の原因について解説をしてきました。ここからは、そんな腰痛に対しての湿布や薬を続けても痛む理由について解説をしていきたいと思います。
湿布や薬を続けても痛むのはなぜか
前かがみの腰痛に対して湿布や薬を続けても痛みが変わらない。この時の理由は、そもそも湿布や薬には筋肉が原因の痛みに対しての作用がないからということになります。
これだけだとちょっと分かりませんよね。なので、湿布と薬の作用についてそれぞれ見ていきましょう。
湿布の作用は?
まず湿布の作用から。湿布は消炎鎮痛剤といって、炎症が原因の痛みに対して作用がある貼るタイプの薬です。なので、腰痛の原因が炎症にあるなら作用があると言えます。
分かりやすい例だと、ギックリ腰の場合は炎症を起こしていることがあります (すべてのギックリ腰ではありません)。こういう時は湿布を貼ることによって作用がありますから炎症が抑えられるので痛みも治まることが期待できます。
薬の作用は?
続いてい薬の作用について。この場合の薬とは痛み止めのことと思ってください。痛み止めにはいろいろな種類があるのですが、基本的には神経が原因の神経障害性疼痛に対しての痛み止めと、先ほど解説した炎症が原因の痛みに対しての痛み止めがあります。
神経障害性疼痛の場合は、リリカという薬が処方されていることが多いですね。ヘルニアや脊柱管狭窄症による痛みに対して作用があるとされています。
そして炎症が原因の場合にはロキソニンが処方されることが多いですね。ロキソニンは湿布と同じで消炎鎮痛剤。なので、ギックリ腰や腰痛でも炎症が起きている場合は作用があると言えます。
湿布にも薬にも筋肉をゆるめる作用はない
湿布と薬の作用についてみてきました。もう一度筋肉が原因の痛みについて考えてみましょう。筋肉が原因の痛みは筋肉が固まって閉った結果出ています。こういう時必要なことは固まった筋肉がゆるんで元の状態に戻ること。
こんな腰痛に対して湿布や痛み止めの薬ではダメですね。なぜならどちらも固まった筋肉をゆるめる作用が元々ないのですから。
こう考えると、前かがみで痛む腰痛に対して湿布や薬を続けても痛みが変わらないことがある理由がお分かりいただけたかと思います。
前かがみで痛む腰痛の時にやってはいけないこと
湿布や薬がダメなら何をすれば良いのか?この場合の具体的な対策を紹介する前に、筋肉が原因で痛みが出ている時にやってはいけないことがありますのでまずはそちらから解説を続けます。
筋肉が原因で痛みが出ている時にやってはいけないことはいろいろあります。細かいものまであげるとたくさんになってしまうので、主なものを3つ紹介します。
腹筋・背筋
筋肉が原因の腰痛の対策として、腹筋・背筋はやってはいけません。なぜなら、筋トレをしても腰痛が良くなるわけではないからです。
そして特に背筋は腰やお尻の筋肉にとってはただの負担。昔から腰が痛むなら腹筋・背筋でもすれば良いのでは?といいますよね。ですが、そもそも痛くなってから筋トレを始めても意味がありません。
それに、筋トレは健康な時であれば良いことですが痛みを治すためにするものではないのです。だからやってはいけないということ。
ウォーキング
ウォーキングも筋肉が原因で腰痛になっている時はダメです。仕事や日常生活で歩くことはもちろん構いません。しかし、腰痛を治すためにするものではないのです。
ハードな運動ではもちろんありません。ですが、筋肉が原因で痛みが出ている状態の時に筋肉に負荷をかけることは良くありません。だからやってはいけないということ。
腰痛体操
腰痛体操はやって良いものもあるのですが、腰やお尻の筋肉に負荷が大きくかかるようなものはダメですね。これまでと同じです。痛みの対策としてやっていることが、痛みを悪化させる結果になりかねません。だから腰に大きく負荷がかかる腰痛体操はダメということですね。
具体的なものを1つあげるとこちら。
このように仰向けになって腰とお尻を突き上げる体操はやってはいけません。数回程度ならできると思います。ですが、何回何セットのようなかたちで何日も継続すると痛みがひどくなってしまうことがあります。だからやってはいけないということですね。
やっても良いのは何か?
前かがみで腰が痛む時にやっても良いことはストレッチですね。腰やお尻で固まって痛みの原因になっている筋肉をストレッチで伸ばしてゆるめてあげる。これはOKです。
ただし、やり過ぎには気を付けてくださいね。具体的な方法は動画で紹介していますのでご参考ください。
最後に
腰痛で前かがみなろうとすると痛い、痛くてそもそも前かがみになれない。そんな時の原因とたいさくについて解説をしてきました。
そしてこういう場合は筋肉が原因。なので、筋肉に必要以上の負荷をかけないように気をつけてくださいね。そして最後に紹介したストレッチから少しずつ始めるようにしてみてください。