頚椎ヘルニアにはいろいろな症状があります。
頚椎ヘルニアとは首の骨と骨の間にある椎間板が飛び出すことにより神経を圧迫し痛みやしびれが出る症状のことを言います。
そんな頚椎ヘルニアですが、一般的に多い症状は痛みとしびれ。その他としては、握力低下や感覚が少し鈍くなるという症状などもあります。
症状の程度にはもちろん個人差があるのですが、その症状の中にはかなり重度の症状もあります。重度の症状が出てしまうと、すべての方ではありませんが手術をしなければいけないことが多いともってください。手術しか方法が残されていないと言ってもいいかもしれません。
こればかりは誰しも望んでなるわけではもちろんありません。しかし、実際に重度の状態になってしまった場合は早めの対策が必要なのです。
ではどういう状態が重度の状態なのか?
そこで今回は、頚椎ヘルニアになってしまった場合の重度な症状について具体例を交えながら解説をしていきますのでご参考ください。
それでは始めますね。
ボタンをスムーズに留めることができない
頚椎ヘルニアの重度な症状1つ目は、ボタンをスムーズに留めることができない場合です。
シャツのボタンなど何でも良いのですが、服のボタンを留めようとしても上手く留めることができない。こういう状態は重度の症状です。
ボタンを留めることくらいは当然誰でもできます。小さな子どもでもできるようなことですよね。ですが、頚椎ヘルニアの症状が重度になるとこれができなくなります。通常ならボタンを留めるくらい数秒もあれば十分できますよね。
ですが、これに随分時間がかかってしまう。
指先に上手く力が入らなかったり、細かな作業がどうも上手くできないわけですね。こんな風にボタンを留めることがスッと出来なくなると重症だと思ってください。
これがまず1つ目。
お箸を上手く使えない
頚椎ヘルニアの重度な症状2つ目は、お箸を上手く使えない状態です。これもボタンと同じく結構重度な症状です。
健康な時なら何も考えずお箸くらい使えますよね。ですが、頚椎ヘルニアになり上手くお箸が使えなくなってきたら重度の状態。
もう少し具体的に言うと、お箸で細かいものをつまめなくなったら危ないと思ってください。写真のように納豆の1粒のような小さなものをつまめなくなったら重度の危険。もちろん、小さなものって健康な時でもちょっとつまみにくいことはあります。でもつまめますよね。それがなかなか出来なくなってしまったら危ないということ。
他にはラーメンやうどんなどの麺を一本つまむと言うことが出来なくなってしまったら危ない重度な症状と思ってください。
仮につまめてもすぐ落としてしまうといった、つまんだ状態をキープ出来ない場合も同じと思ってください。
これが2つ目。
ライターを上手く使えない
頚椎ヘルニアの重度な症状2つ目は、ライターを上手く使えない場合です。
タバコを吸う方はもちろん、タバコを吸わない方でもライターの火をつけることくらいは簡単にできますよね。ですが、頚椎ヘルニアになりライターの火がうまく付けられなくなったら重度の症状と思ってください。
親指を使ってカチッとするだけですよね。強い力はもちろん不要。このライターで火をつけることが出来ない場合は親指にちゃんと力が入っていないからです。入れようと思ってもちゃんと力が入らない。だから火をつけるということができないのです。
もし、ライターを使ってみて上手く力が入らないために火をつけることができない。そんな状態になってしまったのであれば重度な症状が出てしまっていると思ってください。
巧緻運動障害(こうちうんどうしょうがい)
先ほどまでにあげた3つの症状を巧緻運動障害と言います。簡単に言うと、細かな作業が出来ない状態のことを言います。
ボタン、お箸、ライターを使う。こういった細かな作業や、軽い力が必要な作業が出来ない。こういう状態ができなくなってしまうとかなり重度の状態。
なぜこうなるかというと、いわゆる神経が圧迫された状態になっているからです。そしてその状態がかなりひどくなってしまっているからです。
頚椎ヘルニアと言ってもすべての方がこのように細かな作業が出来なくなるわけではありません。痛みやしびれはあるけれど、細かな作業は今までどおり出来るという方も多くいるのが実際。ですが、残念なことにここまでなってしまう方もいるのです。
こういう場合、もちろん個人差や程度の状態、さらには担当の先生の診断にもよりますが手術が必要なことも多くあると思ってください。手術をしないと後遺症として残る場合もあります。ですから、手術は受けたくないと思うかもしれませんが、こういう症状が出て先生からも手術の話が出ているのであれば手術がかなり必要な状態と思った方が良いでしょう。
頚椎ヘルニアについて知って欲しいこと
頚椎ヘルニアの重度な症状について解説をしてきました。重度の症状が出るのは、首の神経が圧迫されてしまった結果だからです。
ただ、ここで頚椎ヘルニアになってしまった方に知って欲しいことがあります。それは何かというと、頚椎ヘルニアだからといってすべての方が神経が圧迫された結果症状が出ているわけではないということ。
先ほどまでにあげた重度の症状は神経が圧迫されたことが原因です。ですが、それ以外の場合に関してはこれもすべての方ではありませんが神経圧迫以外が原因のことも多くあると思ってください。
では何が原因なのか?についてくわしく説明しますね。
筋肉が原因でも痛みやしびれが出る
頚椎ヘルニアで神経圧迫以外に考えられる痛みやしびれの原因は何かというと実は筋肉です。筋肉は固まってしまうと痛みやしびれの原因になります。固まった筋肉が原因で痛みやしびれが出ている状態のことを専門用語になりますが筋膜性疼痛症候群と言います。
なので、頚椎ヘルニアになった場合で痛みやしびれはあるけれど、先ほどあげた重度の症状までは出ていないなら筋肉が原因の可能性も十分考えられるということ。もちろん神経が原因でも痛みやしびれだけが症状の方もいます。
ただ、筋肉にに原因があって痛みやしびれが出ている場合は基本的に手術は不要。なぜなら、固まった筋肉が原因の場合はその固まった筋肉がゆるんで元の健康な状態に戻ることが必要なんですね。そんな状態の時に、神経の圧迫を取り除く手術は必要ないわけですね。
手術が必要な方はもちろんいます。ですが、筋肉が原因ならそもそも痛みやしびれの原因が神経ではないわけですから根本的に不要ということになるのです。
筋肉が原因の場合の特徴
筋肉が原因で痛みやしびれが出ている場合には特徴があります。それは、動作や特定の姿勢が続いたときに痛みやしびれが出てくるとか強くなるようなら筋肉が原因ということ。
たとえば、上を向くと痛みやしびれが出るとか、同じ姿勢でテレビを長時間見ているとだんだん痛みやしびれが出てくるなら筋肉が原因です。また、歩いていると痛みやしびれが出てくるような場合も筋肉が原因。
他にもありますが、こういった状態なら筋肉が原因なので手術は不要ということですね。
筋肉が原因ならまずはこれから
頚椎ヘルニアの痛みやしびれの原因が筋肉にある。そんな時は、固まった筋肉がゆるむことが必要。そのための方法はいろいろありますが、簡単に取り組めておすすめなのはストレッチです。固まった筋肉をストレッチで伸ばしてゆるめてあげることが対策になるわけですね。
具体的な方法については動画で紹介していますのでご参考くださいね。
最後に
頚椎ヘルニアの重症例について解説をしました。すべての方がここまで重度の症状が出るわけではありません。ですが、もしおかしいなと思ったらすぐに担当の先生に相談してくださいね。