脊柱管狭窄症による腰やお尻、足の痛みがなかなか治まらない。
脊柱管狭窄症とは、背骨の中にある脊柱管という神経の通り道がが圧迫されることで痛みが出るとされる病気。
この痛みがいろいろなことをしていても治まらないと不安ですよね。
ただ、痛みが治まらない場合でもなぜ治まらないのか?ということに関しては考えられる理由がいろいろとあります。
そして理由があるということは対策もあります。なので、痛みが続く場合でも対策を変えることによって状況も変わることが考えられますよね。
脊柱管狭窄症でもちょっと視点を変えると別の対策があることが分かります。
今回は脊柱管狭窄症でいろいろ試しているけれど痛みが治まらない。そんな場合の理由や対策について解説をしていきますのでご参考ください。
それでは始めますね。
痛みが続く時に考えられる2つの理由
脊柱管狭窄症による痛みが治まらない時に考えられる理由は大きく分けて2つあります。細かいものまで上げ出すとキリがないのでこの2つについて解説をしていきますね。
かなり重症だから
痛みが治まらない時の理由まず1つ目はかなり重症だからということ。
これはイメージしやすいかと思います。
かなり状態が悪い。そのため、薬や注射ではなんともならない。場合によっては手術が必要ということもあるでしょう。
こういう場合は当然ですがなかなか痛みが治まらないと言えます。
ただ、実際にはここまでの方は少ないのではないでしょうか。ここまで重症になると、そもそも早い段階で担当の先生から手術の話が出ていることが予想されます。
ここまでの方がいないわけではないでしょう。ですが、かなり少数というのが実際でしょう。
痛みの原因が神経ではないから
2つ目の理由は痛みの原因が神経ではないからということ。
こちらに該当する方が実はかなり多いです。ただ、脊柱管狭窄症なのに神経が原因じゃないってどういうことかなと思いますよね。
なので詳しく説明していきます。
病院でMRIの検査を受け、担当の先生から脊柱管狭窄症と診断をされたのであればそれは間違いのない事実です。
ですが、神経が圧迫されている状態になっているからといってすべての方が神経に原因があるわけではありません。
ちょっと難しいかもしれませんが、圧迫されている状態になっているだけでそこで神経が傷ついていなければ問題ないと思ってもらうとイメージできるでしょうか。
神経圧迫の状態は24時間変わらないのに
そんな説明をされてもやっぱりよく分からないという方もいるでしょう。
そんな方は、痛みのことを1日を振り返って思い出してみてください。寝ている時を除いてそれ以外の時間ずーっと一定の強さで途切れることなく痛みますか?
おそらくそうではないはず。
痛みが強くなったり弱くなったりする。または、痛い時もあれば痛くない時もある。こういう状態ではありませんか?
こんな状態が神経圧迫が原因と考えるとおかしいです。
なぜなら、神経圧迫の状態は24時間変わりません。それなのに痛みが弱くなったり時には痛みを感じない時ががあるのはおかしいですよね。
痛みを感じない時だけ神経の圧迫がなくなったのかというとそんなことは100%あり得ません。
このことから考えても、神経圧迫だけが原因ではないと言えるのです。
ちょっと意外な原因はこれ
脊柱管狭窄症による痛みの原因が神経以外にもある。じゃあいったいそれは何かというと、実はちょっと意外に思われるかもしれませんが筋肉です。
筋肉は固まってしまうとかなり強い痛みの原因になります。
脊柱管狭窄症の場合だと、腰、お尻、足などの筋肉ですね。こういう部分にコリがたまりガチガチになるまで固まってしまうとかなり強烈な痛みが出るようになります。
このように筋肉に原因があって出る痛みのことを筋膜性疼痛症候群といって名称もちゃんとあるんです。
なので、重症ではなくさらに痛い時と痛くない時があるようなら筋肉が原因と考えることができるわけですね。
こんな場合は筋肉が原因
そこまで言われると筋肉が原因ということもあるのかな?とは思う。
でも、自分の場合は本当に神経ではなく筋肉に原因があるのかどうかなんて分からない。そんな方が大半かと思います。
そこで、こういう場合なら脊柱管狭窄症といっても筋肉が固まったことで痛みが出ていると考えられる例をいくつか挙げてみますね。
- 朝起きた直後がかなり痛い
- 歩くと痛くなるが途中で休むと痛みが軽くなりまた歩けるようになる
- 立ったままでいるとお尻から足にかけて痛くなる
- 座っている時間が長くなると痛みが出てきて立ち上がりたくなる
- 腰を反らすと腰からお尻、足にかけて痛みが出る
- 前かがみになろうとすると腰やお尻が痛む
他にもいろいろとありますが、こういう状態に1つ以上該当するのであれば今のあなたの痛みの原因は神経圧迫ではなく筋肉にあると考えることができます。
補足:間欠性跛行について
脊柱管狭窄症で、歩き始めはあまり痛くないけれど距離が長くなるにつれて痛みが強くなり歩けなくなる。そして少し休むと痛みが少し治まるのでまた歩けるようになる。
この状態のことを間欠性跛行といいます。
これも神経に原因があるとされますが、実はほとんどの場合で筋肉に原因があると思ってください。
なぜなら、痛みの原因になっている筋肉を使って歩けば歩くほど痛くなり、立ち止まって筋肉を休めていると痛みが治まってくるからです。
こう考えると、間欠性跛行も筋肉が原因とご理解いただけるかなと思います。
筋肉が原因の場合には何が必要?
さて、脊柱管狭窄症といっても筋肉に原因の場合があるということについては納得してもらえましたか?
ここからは、筋肉が原因の場合には何が必要かについて解説を続けますね。
湿布や薬はどうなのか
筋肉が原因で痛みが出ている場合、必要なことは単純で固まった筋肉がゆるむこと。じゃあそのためには何が必要なのでしょうか?
湿布・薬では残念ながらありません。
湿布も薬も悪いわけではないのです。そうではなく、そもそも湿布にも薬にも固まった筋肉をゆるめる作用がないんですね。
ちなみにですが、湿布は炎症が原因の場合に作用があり薬は神経が原因の場合に作用があります。
筋肉をゆるめる方法
湿布や薬に筋肉をゆるめる作用がないなら何をすればいいのか?
方法はいろいろありますが、簡単にできることとしては温めたりストレッチしたりということがいいですね。
温めるのはお風呂に入って温めれば良いです。そしてストレッチに関しては腰やお尻、そして足の筋肉を伸ばすのが良いですね。
お風呂上がりなら体も温まっていて筋肉も少しゆるんでいます。こういう時ならストレッチもしやすいでしょうから可能であればお風呂上がりに取り組んでみてください。
逆に言うと、朝起きて痛いような時のストレッチはおすすめできません。
なぜなら、そもそもかなり痛みが強い時は痛くてストレッチもできないでしょう。そしてさらに、ちゃんとしたストレッチにもならないと思います。
なので、朝よりもお風呂上がりが良いですよということですね。
具体的なストレッチ方法
お風呂上がりのストレッチが良いのは分かった。でも具体的にどうやってやれば良いのかは知らない。
そんな方も多いと思います。
そこで、簡単にできる比較的やさしい刺激のストレッチ方法を紹介しますのでご参考ください。

最後に
脊柱管狭窄症の痛みが続く理由や対策について解説をしてきましたがいかがだったでしょうか?
神経が原因という方は確かにいます。
ですがすべての方が神経が原因というわけではないということもまた事実。そして神経ではなく筋肉に原因があるのなら、必要なことは神経への薬や注射、手術ではなく筋肉そのものへの対策なのです。
なので筋肉が原因かな?と思う場合は、まず温めてストレッチをするということから始めてみてくださいね。