坐骨神経痛がなかなか良くならなくて困っている。
こういう場合、ほとんどの方は何らかの治療を受けていると思います。薬を飲むとかリハビリに通うなど。ただ、治療はちゃんと続けているけれど痛みがほとんど変わらない。こういう方も意外と多いと思います。
こういう状況が続くと、もしかして自分は重症なのかな?と思うかもしれません。確かにいわゆる重症だからなかなか良くならないという方もいるでしょう。でもそういう方は少ないです。それ以外の場合は、何らかの理由があって痛みが続いている場合が大半。
要するに治らないのにはちゃんと理由があるということですね。理由が分かればそれに対して必要なことをすれば良いということにもなります。
じゃあその理由は何?ってなりますよね。
そこで今回は、坐骨神経痛がなかなか良くならない方に確認して欲しい理由について解説をしていきますのでご参考ください。
それでは始めますね。
この姿勢が習慣になっている
坐骨神経痛がなかなか良くならない時に考えられる理由はいろいろあります。その中から4つ選んで順番に解説をしていきますね。
まず1つ目は写真のようなことが習慣になっていませんかということ。
習慣としてスマホを見るのがダメなのではもちろんありません。そうではなく、うつ伏せの状態で体を少し起こしてスマホを見る姿勢が習慣になっているのがダメということですね。この姿勢を続けていると坐骨神経痛がなかなか良くならないと思ってください。
なぜかという理由を解説しますね。
坐骨神経痛といっても筋肉が原因で痛みが出ている場合がかなり多くあります。一般的にいわゆる神経が圧迫された結果痛みが出ているという方も確かにいます。ですがすべての方ではありません。
主に腰やお尻の筋肉が固まってガチガチの状態になった結果、筋肉が原因の痛みが出ている場合が多くあるのです。こういう状態を筋膜性疼痛症候群と言います。
腰やお尻の筋肉が固まってしまった結果として痛みが出ている場合、写真のような腰を反らす姿勢を続けるのは良くありません。なぜなら、痛みの原因になっている腰やお尻の筋肉をさらに縮めて固めることになっているからです。
腰を反らすのは少しだとしても、その姿勢をしばらく続けるのがダメなのです。この姿勢が習慣になっていると、腰やお尻の筋肉の状態がなかなか良くなりません。そのため、坐骨神経痛もなかなか良くならず続いてしまうということ。
これだけのことで?と思うかもしれませんね。実際スマホを見ている時は特に何もないかもしれません。ですが、この姿勢を続けることはジワジワと筋肉を固めていることになっていると思ってください。だからダメということ。
もしこの姿勢でスマホを見ることが習慣になってしまっているのなら、せめて良くなるまではイスに座って見るようにしましょうね。
これがまず1つ目。
やってはいけないことをやってしまっている
2つ目に確認して欲しいことは、やってはいけないことをやってしまっていませんか?ということ。
坐骨神経痛になった時にやってはいけないことをやっている。これでは残念ながら痛みがよくなりません。ただ、ほとんどの方はいわゆるセルフケアとして良かれと思って取り組んでいるんですよね。でも実はやってはいけないことを知らずにやり続けてしまっている。こういう場合は意外と多いです。
例えばどういうことをやってはいけないのか?いろいろありますが例をあげてみますね。
ウォーキング
坐骨神経痛を治すためにウォーキングをしてはいけません。そもそも健康な時ならウォーキングは良いことです。しかし痛みを治すために取り組むものではないのです。
先ほども触れましたが、筋肉に原因があって痛みが出ている場合があります。そんな時にウォーキングをするのは、自ら痛みの原因になっている筋肉を使って歩いていることになっているのです。
極端な例をあげると、骨折した時にウォーキングはしませんよね。坐骨神経痛もこれと同じだと思ってください。
スクワット
坐骨神経痛でお尻が痛い。これは筋力がないからだ!だったらスクワットでお尻を鍛えれば良いのでは。こう思ってしまうのは分かります。でも、スクワットなどの筋トレも痛みを治すためにするものではありません。
健康な時なら筋トレは良いことです。しかし、痛みが出てから始めるものではありません。さらに言うと、痛みが出てから始めたからといってすぐに筋力アップするわけでもないです。痛みがある時にスクワットをするのは、自ら痛みの原因になっているお尻の筋肉に負荷をかけていることになります。
なので、続けているとなかなか良くならないということですね。
やってはいけない体操
やってはいけない体操をしている場合も坐骨神経痛が良くならないと思ってください。
たとえば写真のような腰とお尻を突き上げる体操。やろうと思えばできると思います。ですが、これも腰やお尻の筋肉にとっては負担です。なので、これを続けていると筋肉の状態が良くならないので坐骨神経痛も当然良くならないと思ってください。
体操でもしたほうがいいかな?と思うのは分かります。ですが、痛みがある時は体操をすれば良くなるわけではありません。なので、こういう体操をしているのなら今日からやめましょう。そして良くなったら健康管理の1つとして始めるのなら良いですね。
必要がない対策を続けている
3つ目に確認して欲しいことは、坐骨神経痛に対して必要がない対策を続けてしまっているのではないかということ。
痛みがある時に、その痛みに対して必要な対策を取ることはもちろん良いことです。しかし、必要がない対策を続けていれば、それは当然必要ないことをしているので痛みも良くなりませんよね。
たとえば湿布。
坐骨神経痛になった時に湿布が必要な場合は確かにあります。炎症が起きて痛みが出ている時は湿布は消炎鎮痛剤なのでその痛みに対して作用があると言えます。
しかし、坐骨神経痛で炎症による痛みが出ているのは比較的初期の頃。ですから、痛みが出始めてから何ヶ月もたってしまっているのならおそらくもう炎症は起きていないと考えられます。
実際に湿布を貼っても痛みがほとんど変わらない方も多いでしょう。そういう時は湿布が効かないのではなく、そもそも炎症が起きていないので消炎鎮痛剤である湿布を貼っても何も変わらないと思ってください。熱がない時にバファリンを飲んでも何も変わりませんよね。理屈はこれと同じです。
坐骨神経痛になって大分時間が経過している。さらに湿布を貼っても正直なところ痛みが変わらない。こういう場合はもう湿布は不要です。そして、他の原因への対策が必要と考えられます。つまり、必要ない対策を続け、必要な対策が残念ながらまだできていない。だからなかなか良くならないという状態ですね。
筋肉への対策を始めてみましょう
ここまで、坐骨神経痛がなかなか良くならない場合に考えられる理由を3つ紹介してきました。どれか1つでも該当することがあるのなら、今日から対策を変えましょうね。
具体的にどういうことをすればいいのかというと、まずは筋肉が原因の痛みへの対策としてストレッチから始めることをおすすめします。
何度かすでに触れていますが、固まった筋肉が原因で痛みが出ていることは多いです。だからその筋肉をストレッチで伸ばしてゆるめてあげる。こういうことから始めてみてください。
具体的なやり方についてはこちらの動画で紹介していますのでご参考くださいね。
最後に
坐骨神経痛がなかなか良くならないと不安になるかもしれません。ですが、良くならない理由は意外と単純なことだったりします。
今回紹介したことに限らず他にもいろいろ理由はあります。なかなか治らないと痛みはもちろんつらいと思います。ですが、あきらめずに何らかの対策を取ってもらえればと思います。